カラーチェンジングボール

「カラーチェンジングボール」では光と関係する色の仕組みについてご紹介していました。

人間の目で見ることができる色
照明が暗くなると何も見えなくなり、色のついた照明で照らされると目に見える色は変わります。

原理・法則

色の仕組み

発光体

暗闇を照らす電球は、それ自体が発光しています。ここで知覚される色は電球の色そのものであり、発光体といいます。

反射光

一方、太陽等の光源の下で目にする物体の色は、その色が反射されることで知覚されます。これが反射光です。

透過光

ビールやワイン等の透明な物体は反射をせずに通過した光が知覚されます。
これを通過光といいます。

太陽光とプリズム

太陽光とプリズム 太陽光とプリズム

並行ではない角度で作られた研磨面を2面以上持つ透明な物体をプリズムといいます。
プリズムに光を通すと、ご覧のように7色に分かれます。
これは、各色が持つ「波長」が違うからです。
このように、太陽光は全ての色を含んでおり、私達が感じる色は太陽光に反射されたものが大半です。
逆に言えば、太陽光が白いのは様々な色の集合体だからです。

身近な事例(1)

色の仕組み

色の仕組み

絵の具については、赤・青・黄を基本色とした色の再現が体系化されましたが、実際はかなり手間がかかったため、1868年にオーロンによって確立されたシアン(Cyan)・マゼンタ(Magenta)・イエロー(Yellow)の三色が「色の三原色」となりました。
これを活かした身近な製品がインクジェットプリンタです。

カラー印刷の仕組み

カラー印刷の仕組み

カラー印刷されたものを拡大すると、全ての色がシアン・マゼンタ・イエローからできていることがわかります。 混ぜると黒になる特定の2色を補色といいます。補色には赤とシアン・青とイエロー・緑とマゼンタ等があります。
また、マゼンタとイエローを混ぜると赤に、イエローとシアンを混ぜると緑に、シアンとマゼンタを混ぜると青に、そして三色を混ぜると黒になります。
しかし実際には濃い茶色になるので、三色にを加え、メリハリの利いた印刷を可能にしているのです。

身近な事例(2)

空が青いわけ

空が青いわけ

空気中には窒素や酸素、二酸化炭素などの非常に小さな分子が含まれています。
波長の短い青い光は、空気中の分子とぶつかって散乱しやすい性質があります。
朝夕の光は大気中を通る距離が長いのですが、昼間の光はその距離が短く、空いっぱいに散らばった青い光は人の目に届きます。
そのため、空は青く見えるのです。
このことを結論づけたのが、イギリスの物理学者レイリーで、空気中の分子による光の散乱を「レイリー散乱」といいます。

夕焼けが赤いわけ

夕焼けが赤いわけ

夕焼けが赤いのはなぜでしょうか。夕方になり太陽の高度が下がると、太陽光が大気圏を通過する距離が日中よりも長くなり、青・紫色の光が空気分子等にぶつかり散乱します。この散乱により光の向きが変わり、エネルギーも低下します。
一般に、波長の短い青色の光は波長の長い赤色の光の5倍散乱しやすいということが知られており、夕方の太陽光からは赤・オレンジ等の光がより多く知覚することができるというわけです。夕焼けが赤いのはこのためです。