1963年(昭和38年)

サービス本部を設置

品質管理体制も充実強化

1960年代に入って、テレビ、洗濯機、冷蔵庫などが一般家庭の必需品になるに従い、製品のサ-ビス体制・品質管理体制の強化が重要な課題になってきた。

こうした時代の大勢に即して、サービスについては、1962年に営業本部にサ-ビス部を設置、全社的なサービス体制の整備に着手した。まず「東京ナショナルサービス」をはじめとして、全国各地にサービス会社を設立し、修理部品の円滑な供給体制を確立した。翌年には、ナショナル店会店を対象に「総合技術講習会」を開催するとともに、自店サービスを積極的に推進していただくための「指定サービス店制度」を発足させた。

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全国各地で実施されたサービス強化運動。「無料診断所」が人気を呼んだ

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電化センターで開かれた女子説明員のための商品勉強会

また、1961年に「販売研修所」を、翌年には「ナショナル学園」を設立、販売会社、販売店の従業員、経営者に訓練と研修の場を提供し、「お客様第一」の販売・サ-ビス網づくりを積極的に推進した。

品質については、1960年に「品質連絡員制度」をつくった。これは製品発売後の問題点や故障を早期に発見し、関係事業部門に連絡する制度で、新製品の発売前に試験審査する従来からの「製品審査制度」と連動し、製品の改良と品質向上に大きな役割を果たした。

1963年には、製品の設計段階から需要家に渡った後までの品質・サ-ビスの総合的な施策を展開するため、サ-ビス部と製品検査所・包装検査所を統合し、サ-ビス本部を設置した。

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出張サービスは直接顧客の声を聞く良い機会でもあった