参加校の方へ

子どもたちの映像制作レベルや課題にきめ細かく対応

新規校を対象におもに映像制作の基礎を教える内容から、ある程度、映像制作スキルを持っている学校に向けたより実践的なものまで、参加校は各学校のニーズに応じたワークショップを受けることができます。また、テレビ局など映像制作のプロによるワークショップや著作権・肖像権についてのワークショップも実施。昨今の事情に合わせ、オンラインか対面かを選べるなど柔軟に対応しています。

本ページではワークショップ一例を紹介します。
実施日時と担当講師が決まり次第、ワークショップの内容について相談となります。

映像制作の基礎からしっかり学べるので初心者でも安心!

KWN参加が初めての新規校などを対象にした初心者向けのワークショップは「座学編」と「実践編」の2つのカリキュラムで構成されます。座学編は、子どもたちを前に講師がスライドや資料、映像機材などを使いながら講義。一方、実践編では、グループに分かれて、カメラやマイクを使って実際に映像を撮影。最後に、子どもたちが撮影した映像を講師が編集。みんなで見ながら、ポイントを含めたまとめの解説を行います。

01.まずは映像制作の流れを知ろう

まずは、「①テーマ決め・コンセプト」「②ストーリー構成」「③撮影」「④編集」と、映像制作の全体の流れをスライドを使いながら解説。⼦どもたちに随時、質問を投げて答えてもらったり、クイズ形式にするなど、コミュニケーションを取りながら進めていきます。

02.映像制作の鍵となるシナリオ作りを学ぼう

最初に、ストーリー構成を考える際の基本である5W1Hや起承転結について説明。⼦どもを飽きさせないよう⼯夫しながら、シナリオ制作の基本を解説します。なかでも「なぜ?」という感情を⼊れ込むことがポイントなど、“Why”の重要性を説きつつ、具体的な説明を⾏います。

03.映像制作の役割を知ろう

映像を制作するにあたり、どんな役割があり、それぞれどんなことをするのかを解説します。実際のスタッフ構成を⼦どもたちに割り振り、体験してもらうことで学びのへの理解度が深くなります。個々の役割について皆さんで考えて、映像制作に関わる全体像を把握することが出来ます。

04.著作権・肖像権についても知っておこう

実際に映像を制作するにあたって、注意しなければならない著作権・肖像権についても丁寧に解説。「えぇ〜っ! そうなの?」と⼦どもたちが驚く場⾯も。皆さんの作品づくりにも深く関わる問題であり、安全に作品づくりを進めるためには「著作権と肖像権」を正しく学ぶことが⽋かせません。今後の作品づくりのため、ぜひ正しい知識を⾝に付けましょう!

05.撮影機材の使い⽅を学ぼう

ビデオカメラやマイクなど、実際に撮影機材を使いながらの講義。撮り⽅についての注意点や撮影前の機材の調整⽅法、カメラの取り扱い⽅、アングルの決め⽅など⼀つひとつ解説。「パン」「チルト」「アイ・アングル」「ロー・アングル」といった専⾨⽤語を使いながら、具体的な撮影テクニックも解説していきます。ひと通り説明が終わった後は、⼦どもたちも前に出てきて、撮影のデモンストレーションを⾏います。

06.機材を使ってSDGsをテーマにした
映像を実際に撮ってみよう

座学編の後はいよいよ実践編。グループに分かれ、事前に⼦どもたちが考えておいたテーマや事務局が⽤意したテーマに沿って撮影します。最初は、緊張気味だった⼦どもたちも、徐々に慣れていき、講師のアドバイスを聞きながら楽しそうに撮影します。撮影はマイクやガチンコなど本格的な機材を使⽤します。

07.撮影した映像を見てみよう

撮影した映像を講師が編集し、それをみんなで鑑賞します。想像以上の出来映えに嬉しそうな表情を浮かべる⼦どもたちも多く、⼦どもたちの成⻑ややる気を実感できます。最後に課題を含め、撮影に関する講師からのアドバイスでワークショップは終了となります。

受講した生徒の感想

「みんなで撮影した実践の講義がいちばん楽しかったです。座学では知らなかった機能を教えてもらえたのがよかったですし、今回は経験できない貴重な体験ができました」

指導者の先⽣からの感想

「プロの⽅と接して本物を知るということは⽣徒たちにとっていい刺激になったと思います。⼀⽅的に聴いて終わるのではなく、⾃分たちが実際に動いて学んでいく展開もよかったです」

映像制作を進めていくと、さまざまな段階で疑問や悩みなどの壁にぶつかることがあります。そこで実施しているのが、参加実績のある学校など常連校に向けたワークショップ。まずは映像講師がヒアリングを実施し、状況に応じた最適なアドバイスを⾏います。

作品撮影に講師が実際に⽴ち会い、
「⾃ら考える」よう指導

KWN常連校である沖縄県・昭和薬科⼤学附属⾼等学校・中学校。実際に撮影をスタートするにあたって、さまざまな疑問や課題が⽣じたという同校の依頼により、作品制作途中でのワークショップを実施しました。当⽇はロケ現場に映像講師が訪れ、撮影アングルや演出⽅法、シナリオについてなど、その都度、⽣徒たちから出たさまざまな質問に回答。ただ教えるのではなく、⽣徒たち⾃らが「考える」ことを主眼に置いた指導法で、参加者全員が課題を再認識し、解決の⽷⼝をつかめるよう務めました。時に厳しくも優しい講師の叱咤激励に、⽣徒たちは皆、コンテンスト作品制作に対する意気込みを新たにしました。

ワークショップの感想

受講した⽣徒の感想

「質問への回答を受け取った時、⾃分に⾜りな かったものを知ることができました。伝えたい 事をハッキリさせ、部員同⼠の話し合いも⽐較 的スムーズにできるように。シナリオが全てで はなく、役者・カメラ・編集、みんなで⼒を合わせてすてきな作品を作りたいです」

受講した⽣徒の感想

「初めてのロケだったのですが、草刈りの⾳や強⾵など予想外の出来事がたくさんあり、実際に⾏ってみて初めて分かることもあると実感しました。講師の⽅のカメラの持ち⽅も参考になりました。カメラをもっと使いこなせるようになって、表現の幅を広げていきたいです」

指導者の先⽣からの感想

「⽣徒⾃らが考えて『表現したい』という気持ちを引き出してくれました。今回、さまざまな課題が⾒えてきましたが、問題の本質は⾃分たちのなかで表現したいことが曖昧になっている点にあると気づかされました。⾃⼰の内⾯に向き合い、対話的に問うことで、考えを深めるきっかけになったと思います」

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