土がよごれると私たちもあぶない?
土が汚(よご)れると、植物だけでなく動物や人間、生き物みんなが影響(えいきょう)を受けることになる。化学肥料(かがくひりょう)や農薬(のうやく)で土が汚れると、土の中にすむ生き物の世界もバランスがくずれてしまうんだ。カビやバクテリアなどの微生物(びせいぶつ)の種類や数が減(へ)って、特定の生物だけが増(ふ)えてしまう。作物の病気の原因(げんいん)になるものが増(ふ)えると、農薬を大量に使うことになり、ますます土の汚染(おせん)がすすむことになる。
汚れた土で育った農作物には、農薬などの有害な物質(ぶっしつ)がふくまれているかもしれない。そんな農作物を牛やブタなどの家畜(かちく)が食べると、さらに汚染が広がっていく。汚染された牛やブタの肉を、人が食べる。汚染された野菜も、人が食べる。こうして人の体に、汚染物質がたまってしまう。長い時間をかけてゆっくりたまった汚染物質は、どんなふうに体に影響を及(およ)ぼしていくのだろう。わかっていないことも多いだけに、心配だ。