
金ぞくの接合(せつごう)で使われるはんだづけは、人体に有害な鉛を使うため、水質汚染(すいしつおせん)の原因(げんいん)になる。「人類を水質汚染の恐怖(きょうふ)から開放したい!」と願う開発者の熱い挑戦(ちょうせん)にはキッカケがあった。それは?
おいしいご飯をたくために必要と考えられたのが「まんべんなく高温」にすること。そのために発熱しやすい素材(そざい)さがしが始まった。そんな中で開発者が休日に目にしたのは、奈良(なら)の銅像(どうぞう)。
省エネが求められる時代に登場した電球型の蛍光灯(けいこうとう)。そして2003年に登場したパルックボールスパイラルは、ひとつの大きな進化を実現(じつげん)したものだった。その進化とは?
時間も電気も水も節約できる、環境(かんきょう)にも人にもうれしい洗濯乾燥機(せんたくかんそうき)の魅力(みりょく)のヒミツはヒートポンプ技術(ぎじゅつ)!それって何だか知ってる?
ソコに技(わざ)あり!世紀のアイロン革命(かくめい)Wヘッドベースアイロン。
世界各国でも大ヒットした、その常識(じょうしき)をくつがえすカタチとは?そして使いやすさのワケは?
小惑星探査機(しょうわくせいたんさき)「はやぶさ」での6年間をささえたパナソニックのリチウム電池。「はやぶさ2」でもパナソニックのリチウム電池が過酷(かこく)なミッションをささえるんだ。
001 「鉛(なまり)フリーはんだ」開発の技術のウラ側

阪神大震災(はんしんだいしんさい)で感じた汚染(おせん)の恐怖(きょうふ)。「鉛(なまり)フリーはんだ」開発の物語。
「とにかく早く電気製品(せいひん)の部品に使われるはんだから、人体に有害な鉛をとりのぞかなければ!」
1995年阪神大震災。パナソニック社員 末次憲一郎(すえつぐけんいちろう)はこわれて雨ざらしになった電気製品(せいひん)が散乱(さんらん)する地面から、水がにじみ出てくるのをみて大きな恐怖を感じたんだ。
「はんだの鉛で水が汚染されたら大変なことになる」という彼(かれ)の切実な想いから、鉛を使わない「鉛フリーはんだ」の開発はスタートしたんだけど、その道のりは、とてもきびしいものだったんだ。
はんだは5000年もの歴史をもっていて、鉛とすずでできている。
はんだの特性(とくせい)である「低い温度(183℃)でとける」「すぐれた強度」「熱を伝えやすい」を鉛以外の素材(そざい)で作るために、1000種類にもおよぶ材料の組み合わせが調べられたんだよ。
そして地道な研究の末、ついに1998年9月「鉛フリーはんだMDプレーヤー」を世界に先がけて発売!
その後多くの人の協力により、2003年3月31日に、パナソニックの全製品から鉛はんだが消(き)えたんだ。
アメリカでは「ライト兄弟の発明に匹敵(ひってき)する偉業(いぎょう)」とたたえられ、「鉛フリーはんだ」は世界中へと広がっていったんだよ。

002「銅釜(どうがま)を使った炊飯器(すいはんき)」開発の技術のウラ側

「もっとおいしいご飯が食べたい」そんな追究から生まれた「銅釜(どうがま)炊飯器(すいはんき)」。
「まんべんなく高温」にすることがおいしいご飯をたくために必要。
そのために発熱しやすい素材(そざい)は何か。
炊飯器の開発者 大橋秀行(おおはしひでゆき)が素材さがしで苦労する毎日の合間に家族との休日に目にしたのが、奈良(なら)の銅像(どうぞう)。
その美しさにひきつけられると共に新たな発想が生まれたんだ。
「銅は電気抵抗(ていこう)が低くて高温になりにくいからさがしてる素材に不向きだけど、金ぱくみたいにうすくしたら電気抵抗が高まって発熱するかもしれない」。それからが新しいスタートの始まり。
銅をどのくらいうすくするかの問題、量産する設備(せつび)の問題などをクリアして、
ついに発売!そして成功!
その後も開発者は次々に新たな炊飯器づくりに情熱(じょうねつ)をもやし続けている。
おいしいご飯を食べたら、炊飯器を開発した人の想いを考えてみるのもいいね。

003「ノンフロン省エネ冷蔵庫」開発の技術のウラ側

画期的な省エネのカギは「U-Vacua(ユーバキュア)」の開発。
フロンガスって知ってる?冷却剤(れいきゃくざい)として開発されたんだけど、地球を紫外線(しがいせん)から守るオゾン層(そう)を破壊(はかい)することがわかって、話題になったんだ。
だからフロンガスを使わないノンフロン冷蔵庫(れいぞうこ)は、環境(かんきょう)にやさしい冷蔵庫でもあるんだよ。
だけど、それ以上にこの冷蔵庫がみんなを驚(おどろ)かせたのは、ものすごい省エネ性能(せいのう)なんだ。
それを実現(じつげん)したのはノンフロン高効率(こうこうりつ)コンプレッサーと、何よりも画期的な真空断熱材(だんねつざい)の開発なんだよ。
真空な状態(じょうたい)に近づけた断熱材は断熱効果(こうか)が高いという発想からスタートして、素材(そざい)選びや素材に選んだグラスファイバーの使い方などを研究し続けた結果、真空断熱材「U-Vacua(ユーバキュア)」を開発!
1年前の従来(じゅうらい)機種とくらべて41%減、10年前の当社同等機種とくらべて83%減の消費電力削減(さくげん)!それってかなりスゴイことだよね!
そのおかげで、環境にやさしいうえに、電気代が安い冷蔵庫が完成したんだね。

004「パルックボールスパイラル」開発の技術のウラ側

省エネできる電球型の蛍光灯(けいこうとう)を普及(ふきゅう)させた
「コンパクトさ」。
電球型の蛍光灯は、電球よりも省エネできるけど、電球よりもサイズが大きくなってしまう。
長い年月、紆余曲折(うよきょくせつ)の末に考えられたのが発光菅(かん)をスパイラル状(じょう)に巻(ま)くことなんだ。
スパイラル状にするのは手作業だとお金がかかって値段(ねだん)が高くなってしまうから、それを量産(りょうさん)できるような設備(せつび)やシステムを整えることが必要になる。
そういう問題をひとつひとつ乗りこえて2003年6月ついに「パルックボールスパイラル」が誕生(たんじょう)したんだ。
電球サイズのコンパクトさで、消費電力(しょうひでんりょく)は電球の1/4。
大ヒットして、多くの人が省エネの電球蛍光灯を使うようになったんだよ。

005「スチームオーブンレンジ」開発の技術のウラ側

スチームを入れる量とタイミングが、おいしさのポイント。
電子レンジがはじめて日本に登場したのは、1961年。
それ以来年々、レンジ加熱以外の機能(きのう)がふえても、基本的(きほんてき)な機能だけでいいと思う人がけっこう多かったんだ。
そんな中で、「電子レンジだからこそできるおいしさ」がつくれる電子レンジを開発しようということになったんだ。
そしてついに2003年誕生(たんじょう)したのが、スチーム機能付きの「スチームオーブンレンジ」だよ。
スチームを入れる量とタイミングを自動でコントロールできるところが他社にはなくて、
マイクロ波、オーブンヒーター、スチームの3つの熱源(ねつげん)をいかして、しっとり、ふんわりできるメニューがふえて大好評(だいこうひょう)になったんだ。

006「ビエラ」開発の技術のウラ側

VIERA(ビエラ)とは、VI(=VISION(ビジョン):映像(えいぞう))+ERA(エラ)(時代)を合わせた造語(ぞうご)。
ビエラには新時代の映像生活を提案(ていあん)したい、という熱い想いがこめられているんだって。
迫力(はくりょく)のある美しい画面、すっきりしたうす型はもちろんのこと、年を追うごとに素材(そざい)や部品を見直して画面が大きくても値段(ねだん)や、電気代を安くする工夫がされているよ。
さらにCO2(シーオーツー)を削減(さくげん)するために「環境(かんきょう)にやさしい鉄道貨物輸送(ゆそう)」や有害な鉛(なまり)を使わない鉛フリーパネル、製造(せいぞう)する工場の外壁(がいへき)や外灯、スプリンクラーにエコな気配りをするなど、徹底的(てっていてき)に環境へのやさしさを考えている。
こういう努力のつみ重ねが、地球の環境を変えていくんだね。


007「ヒートポンプ式洗濯乾燥機」開発の技術のウラ側

早く静かに乾燥(かんそう)。しかも節水っていいね。
洗濯(せんたく)乾燥機の乾燥機能(きのう)は、それまでは高温でかわかす
ヒーター方式を使っていたんだけど、ヒートポンプ式に変えたんだ。
ヒートポンプ式は空気を冷やして除湿(じょしつ)をおこない、次にあたためて温風に変えて乾燥させるんだよ。
衣類を乾燥させる時に出す熱の移動(いどう)を効率(こうりつ)的にするから、早く静かに乾燥させられるんだ。
体そう服を早く洗(あら)ってかわかしたい時にすごく助かるね。
しかも乾燥させる時に水を使わないからそれまでの機種にくらべて乾燥時だけでも75リットル※もの水を節約できるんだって。
人にも環境(かんきょう)にもうれしいってことだね
※2006年11月発売機種NA-V81の6kg洗濯乾燥時。社団法人日本電機工業会・自主基準「乾燥性能評価方法(2005年8月29日改訂)」による)

008「圧力なべ」開発の技術のウラ側

圧力(あつりょく)をかけて調理すると、素材(そざい)の温度がよりアップするよ。
圧力なべって知ってる?
豆とか、お肉とか、長時間煮(に)こむ料理をすばやく調理できるおなべなんだ。
どうして早く調理できるかのヒミツは圧力なんだよ。
ぴったりふたをして直径3.7ミリのノズルを139グラムの小さなおもりでふさぎ、熱を加えると、中の空気がおされて圧力が高くなる。
そうすると中の素材の温度が高くなって、早く調理ができるしくみなんだ。
圧力だけでなく、熱効率(ねつこうりつ)を良くする曲線的な底のカタチにもこだわりがあるよ。
その結果、ふつうのおなべにくらべて調理時間と光熱費が1/3になるんだって。
この圧力なべは電気式で、センサーが圧力と温度をコントロールしてくれるから、スイッチを入れたらそのままでOKなんだよ。
音も静かだから、蒸気(じょうき)が出るシューッて音が苦手な人でも、大丈夫(だいじょうぶ)。
万一トラブルで圧力が高くなりすぎても、蒸気をにがしたり電源(でんげん)が切れる工夫があるから、安心だね。

009「Wヘッドベース コードレススチームアイロン」開発のウラ側

前方向→全方向にスイスイ!のカタチ。
アイロンはとがった先端(せんたん)があって、反対側はまっすぐ。
この形は日本で発売してなんと80年以上、ほとんど同じだったんだ。
底がまっすぐだと、立てておく時に安定するからね。
でも、もっと使いやすい、新しいアイロンをつくりたいという思いを実現(じつげん)するために、上下がとがった形のアイロンが生まれたんだ。
今までは前方向にしかアイロンを動かせなくて、後ろに動かすとシワになったりしてたけど、この新しいカタチは全方向に動かせるんだ。
これで画期的にスイスイ、ラクラクかけられるようになったんだよ。
もちろんきちんとセットできるスタンドで、おいた時もしっかり安定するよ。

010「電子「白板」エリートパナボード」開発のウラ側

新しい授業(じゅぎょう)のスタイルは、自由でワクワク!
電子黒板は1980年代からあってそれが進化したのが2010年に発売された「白板」なんだ。
パソコンの画面がそのままボードにうつって、その画面に電子ペンで絵や文字をかきこんだものが、パソコンにそのまま反映(はんえい)されるんだよ。
みんなで話しあいながら画面に自由にかきこんでみんなの意見としてまとめることができるから、グループ発表の役にもたつよ。
こんな勉強の仕方も楽しいね。

011「はやぶさ搭載のリチウム電池」開発のウラ側

過酷(かこく)な6年間をささえる電池。
2010年6月、7年ぶりに帰還(きかん)した小惑星探査機(しょうわくせいたんさき)初代「はやぶさ」。
その帰還時に、小惑星の物質(ぶっしつ)カプセルの回収(かいしゅう)地点を知らせる装置(そうち)のバッテリーに使われたのが、パナソニックのリチウム電池なんだ。
2592日間という長い長い時間にわたるミッションに正常(せいじょう)に機能(きのう)したその信頼性(しんらいせい)は、新たな「はやぶさ2」での搭載(とうさい)にもつながったんだよ。
2014年12月に打ち上げられ、2020年まで6年もの旅をする「はやぶさ2」。
パナソニックのリチウム電池は小惑星に人工のクレーターをつくる衝突(しょうとつ)装置などの機器のバッテリーとして使われるんだ。
小さな電池だけど、宇宙(うちゅう)開発という大きな夢(ゆめ)をささえているんだね。

012「ぼうけんくん」開発の技術のウラ側

好奇心(こうきしん)を引きだす「ぼうけんくん」。
大きな虫めがねみたいな、小さなフライパンみたいなかわいいデザインだよ。
「ぼうけんくん」は虫めがね型ビデオカメラなんだ。
教室の外でめずらしい虫やきれいな花を見つけたら、サッと撮影(さつえい)。
サッと電子黒板に送信。それをみんなに見せられるんだ。
みんなの好奇心を引きだして、観察と発表が楽しくできるから、人気者の「ぼうけんくん」。
望遠鏡の「ぼう」と顕微鏡(けんびきょう)の「けん」からつけられた名まえなんだって。

013 「全方位カメラ」の開発の技術のウラ側

安心・安全は4K(ヨンケー)技術がしっかりサポート。
4Kをいかした先進の技術で、細かいものまでクッキリ、360度の広い視野(しや)で見える防犯(ぼうはん)カメラなんだって。
はなれたクルマのナンバーやお店の見えにくい角度のところや手元まで見えるんだ。安心だね。
通学路や街、お店、駅、病院の防犯はもちろん、災害(さいがい)の監視(かんし)もしてくれるんだって。
4K技術はいろんな場面でみんなを守る、たのもしい技術なんだね。
