パナソニックオープン
2021年大会レポート
中島啓太が史上5人目のアマチュア優勝!
昨年の中止を経て2年振りに「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」が京都府城陽市の城陽カントリー倶楽部で開催。開催自治体に緊急事態宣言が発出される中、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、無観客での開催となったが、120名の出場選手が熱戦を繰り広げた。
初日を終えて7アンダーで首位に立ったのは、6月の日本ゴルフツアー選手権で初優勝、その後のダンロップ・スリクソン福島オープンで2大会連続優勝を飾り、賞金ランキングも2位につけ勢いのある木下稜介。1打差の2位は、この日だけで2イーグルを奪ったアマチュアの河本力(日体大4年)と小林伸太郎が続いた。
2日目首位に立ったのは3打差の13位からスタートした永野竜太郎。この日のベストスコア65で回り、通算11アンダーで単独首位に。1打差で続くのがツアー本格参戦1年目で、今シーズントップ10入りが6度と躍進中の大岩龍一。上位陣が順調にスコアを伸ばし合う中、前回覇者の武藤俊憲と同コース開催の2017年関西オープンで優勝し、国内歴代5位の41試合連続予選通過していた今平周吾は1打足らず予選落ちと波乱の展開になった。
3日目が終わり、優勝争いは益々混戦模様を呈する。単独首位で出た永野に大岩と芦沢宗臣が追い付き、通算15アンダーで並ぶ。1打差の2位にはこの日のベストスコア63をマークした河本と世界アマチュアランキング1位の中島啓太(日体大3年)。国内男子ツアーのハーフ最小ストロークタイの28をマークしたJ・デロスサントス(アメリカ)も3打差の7位につけ、虎視眈々と優勝を狙う。
3日目までの好天から一転し、時折小雨も降りしきる最終日。ツアー初優勝を目指す若手や中堅に、13年ぶりの優勝がかかったベテランの矢野東も追い上げ、一時は4人が首位に並び、首位が目まぐるしく入れ替わる展開に。混戦の中、最終組でプレーする永野が17番でバーディーを奪い、勝負は決したかと思われたが、最終18番でスコアを落として通算18アンダーで先にホールアウトした中島と並びプレーオフに突入。中島が18番で行われたプレーオフを制して、史上5人目のアマチュア優勝。プレー中のポーカーフェースから一転、表彰式では歓喜の涙を流した。