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トーナメントで戦う選手を支え、二人三脚で勝利を目指すプロキャディ。15キロ以上あるキャディバッグを担いで18ホールを帯同、コースを熟知し、そのコースに合わせた戦い方やクラブ選択への助言など、選手が最高のパフォーマンスを発揮するためのあらゆるサポートを行っている。そんなプロキャディと選手の間には一体どんなドラマが隠れているのか。長きにわたりプロキャディを務め、数々の選手を優勝へ導いてきた小岸秀行氏に話を聞いた。

Profile
小岸 秀行 おぎし ひでゆき
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1973年11月8日生まれ。兵庫県出身。1995年、福澤義光プロのキャディを務めたことをきっかけにツアーキャディの道へ。その後、岡本綾子プロ、細川和彦プロなどに帯同し、2008年から矢野東プロと5年間の専属契約を結ぶ。2013年からは川村昌弘プロと専属契約し、パナソニックオープン優勝。2021年には京都府宇治市・日清都カントリークラブの支配人に就任し、日本初の支配人兼プロキャディとなった。
キャディは選手の参謀
キャディは唯一、試合中の選手にアドバイスをして良い存在で、ロープの外からコーチが助言することなどは一切許されません。だからキャディから掛ける言葉の重みはとても大きいんです。プロキャディは大会前にコースを調べ上げ、プレー中の選手に各ホールの情報を伝えることはもちろん、選手が今どう思っているのか、何と話しかけて欲しいのか、話かけて欲しくないのか、常に考えながら二人三脚で戦っています。「参謀」というか、ロープの中にいるたった一人の理解者ですね。
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コースに対する情報量が明暗を分ける
トーナメント用のコースは、通常営業時とは比べものにならない厳しいセッティングになります。そのため、キャディは大会が開催される週の前半に、その大会用にセッティングされたコースを調査し、特徴を頭の中に入れます。月曜日に会場を訪問するキャディもいますし、火曜日は練習ラウンドなのでそこでかなりの情報を得ることができます。特にラフには、葉が細くて柔らかくボールが沈みやすい洋芝と、太くて固いためにボールが浮きやすい和芝があります。洋芝は粘っこいので一度ラフに入ってしまうと抜けるのが大変なんですよ。グリーンも、転がりやすいベントグリーンか、転がりづらい高麗グリーンかで芝目の読み方はだいぶ変わりますね。
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今年パナソニックオープンが開催される有馬ロイヤルゴルフクラブは数々のトーナメントが開催されてきた名門コースですから、コースを見るだけでも面白いですよ。こういうコースは、フェアウェイでもティーショットでも漠然と振ればいいわけじゃない。コースが求めてくる球筋があるんです。パナソニックオープンではロープの中で観戦できるインサイドロープツアーをやっていると思うので、参加して選手とキャディの会話を聞いてみると面白いと思いますよ。
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大スターを支えた伝説のキャディ
私は1993年の日本オープンを観戦した時に、ジャンボ尾崎さんの専属キャディをしていた佐野木計至さんを見たことがきっかけでこの世界に入ったんです。ジャンボさんのプレーも素晴らしかったけれど、それ以上に自分には佐野木さんの姿が輝いて見えた。当時プロキャディという仕事は、アメリカやヨーロッパにはありましたが日本には浸透していなかったんです。だから学生だった自分は「これって何の仕事だろう!?」とワクワクし、インターネットなんてなかったので伝手をたどってようやく“プロキャディ”だと知りました。
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選手はポーカーフェイスでもハートは熱い
プロゴルファーっていつも真面目な顔をして物静かっていうイメージが強いかもしれないですが、すごく熱いハートを持っていて、楽しい人が多いです。これまでたくさんのプロとコンビを組ませていただきましたが、皆さんとにかく性格が良い。木下稜介プロには「こんなナイスガイいるんだ!」と感動しましたし、岩田寛プロは寡黙に見えてすごく面白い人。堀川未来夢プロなんか今でも母校である日大ゴルフ部の合宿に顔を出したり、現役の主将と連絡を取ったり、ずっとケアをしているんです。だからプロのことをもっともっと知って欲しいなって思いますね。人柄を知ったらきっと好きになると思いますよ。子どもたちにもどんどん大会に遊びに来て欲しいです。「パナソニックオープンに行ったらプロに頭を撫でてもらった」なんてことがあればきっと記憶に残るはずだし、ザ・ギャラリーホールも最高の思い出になりますよね。大声でプロに声援を送ったら、きっと優しく応えてくれますよ。
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キャディは選手の参謀
キャディは唯一、試合中の選手にアドバイスをして良い存在で、ロープの外からコーチが助言することなどは一切許されません。だからキャディから掛ける言葉の重みはとても大きいんです。プロキャディは大会前にコースを調べ上げ、プレー中の選手に各ホールの情報を伝えることはもちろん、選手が今どう思っているのか、何と話しかけて欲しいのか、話かけて欲しくないのか、常に考えながら二人三脚で戦っています。「参謀」というか、ロープの中にいるたった一人の理解者ですね。
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コースに対する情報量が
明暗を分ける
トーナメント用のコースは、通常営業時とは比べものにならない厳しいセッティングになります。そのため、キャディは大会が開催される週の前半に、その大会用にセッティングされたコースを調査し、特徴を頭の中に入れます。月曜日に会場を訪問するキャディもいますし、火曜日は練習ラウンドなのでそこでかなりの情報を得ることができます。特にラフには、葉が細くて柔らかくボールが沈みやすい洋芝と、太くて固いためにボールが浮きやすい和芝があります。洋芝は粘っこいので一度ラフに入ってしまうと抜けるのが大変なんですよ。グリーンも、転がりやすいベントグリーンか、転がりづらい高麗グリーンかで芝目の読み方はだいぶ変わりますね。
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今年パナソニックオープンが開催される有馬ロイヤルゴルフクラブは数々のトーナメントが開催されてきた名門コースですから、コースを見るだけでも面白いですよ。こういうコースは、フェアウェイでもティーショットでも漠然と振ればいいわけじゃない。コースが求めてくる球筋があるんです。パナソニックオープンではロープの中で観戦できるインサイドロープツアーをやっていると思うので、参加して選手とキャディの会話を聞いてみると面白いと思いますよ。
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大スターを支えた
伝説のキャディ
私は1993年の日本オープンを観戦した時に、ジャンボ尾崎さんの専属キャディをしていた佐野木計至さんを見たことがきっかけでこの世界に入ったんです。ジャンボさんのプレーも素晴らしかったけれど、それ以上に自分には佐野木さんの姿が輝いて見えた。当時プロキャディという仕事は、アメリカやヨーロッパにはありましたが日本には浸透していなかったんです。だから学生だった自分は「これって何の仕事だろう!?」とワクワクし、インターネットなんてなかったので伝手をたどってようやく“プロキャディ”だと知りました。
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選手はポーカーフェイスでも
ハートは熱い
プロゴルファーっていつも真面目な顔をして物静かっていうイメージが強いかもしれないですが、すごく熱いハートを持っていて、楽しい人が多いです。これまでたくさんのプロとコンビを組ませていただきましたが、皆さんとにかく性格が良い。木下稜介プロには「こんなナイスガイいるんだ!」と感動しましたし、岩田寛プロは寡黙に見えてすごく面白い人。堀川未来夢プロなんか今でも母校である日大ゴルフ部の合宿に顔を出したり、現役の主将と連絡を取ったり、ずっとケアをしているんです。だからプロのことをもっともっと知って欲しいなって思いますね。人柄を知ったらきっと好きになると思いますよ。子どもたちにもどんどん大会に遊びに来て欲しいです。「パナソニックオープンに行ったらプロに頭を撫でてもらった」なんてことがあればきっと記憶に残るはずだし、ザ・ギャラリーホールも最高の思い出になりますよね。大声でプロに声援を送ったら、きっと優しく応えてくれますよ。
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“チアホン”で、ゴルフはもっと楽しくなる
“チアホン”で、
ゴルフはもっと楽しくなる
2024年のパナソニックオープンでは、18番ホールで聞ける音声配信サービス「CHEERPHONE(チアホン)」の実況・解説を小岸キャディが担当。コースの特徴や選手の心境、攻め方など、プロキャディならではのトークで盛り上げる。
選手やルールを知ると、ゴルフはもっと楽しくなる
選手やルールを知ると、
ゴルフはもっと楽しくなる
「CHEERPHONE(チアホン)」とは、解説を聞きながらスポーツを楽しむことができるパナソニックの音声配信サービス。ゴルフのように広い会場で遠くの戦況が見えない時や、ルールが分からない、選手をよく知らない、そんな時に無料で解説を聞きながら観戦することができる。
開催日: | 9/21(土)・9/22(日)12:00~競技終了まで |
場所: | 18番ホール グリーン周辺 |
実況: | 小岸秀行(日清都CC支配人兼プロキャディ) |
開催日: | 9/21(土)・9/22(日)12:00~競技終了まで |
場所: | 18番ホール グリーン周辺 |
実況: | 小岸秀行(日清都CC支配人兼プロキャディ) |
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※QRコードは18番ホール・グリーン周辺の貼り紙や、会場内で配られるペアリングの裏面に掲載されています。
プロキャディならではの視点で実況解説
18番ホールのギャラリースタンドに座りながら、1打目・2打目付近の様子を音声で知ることができるなんて「なるほど!」と思うシステムですよね。そんなチアホンの実況を担当するにあたり、ただ状況を伝えるだけでなく、コースの攻略法や選手の心境、攻め方など、様々な観点からお話しようと思っています。有馬ロイヤルゴルフクラブは洋芝を採用しているから、洋芝ならではのドラマがあると思いますよ。グリーン周辺でマイクを構えている馬野アナウンサーとの掛け合いにもご期待ください。偶然なんですが、実は馬野さんとは30年来の友人なんですよ。
テレビ中継とはまた違った、現地にいるからこそ楽しめるドラマをお伝えして、ギャラリーの皆さんにもっともっとゴルフが好きになってもらえるようがんばります!
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プロキャディならではの視点で
実況解説
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18番ホールのギャラリースタンドに座りながら、1打目・2打目付近の様子を音声で知ることができるなんて「なるほど!」と思うシステムですよね。そんなチアホンの実況を担当するにあたり、ただ状況を伝えるだけでなく、コースの攻略法や選手の心境、攻め方など、様々な観点からお話しようと思っています。有馬ロイヤルゴルフクラブは洋芝を採用しているから、洋芝ならではのドラマがあると思いますよ。グリーン周辺でマイクを構えている馬野アナウンサーとの掛け合いにもご期待ください。偶然なんですが、実は馬野さんとは30年来の友人なんですよ。
テレビ中継とはまた違った、現地にいるからこそ楽しめるドラマをお伝えして、ギャラリーの皆さんにもっともっとゴルフが好きになってもらえるようがんばります!