蟬川泰果が地元・兵庫で史上6人目のアマチュア優勝!

兵庫県小野市の小野東洋ゴルフ倶楽部で「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」が3年振りの有観客で開催され、昨年のパナソニックオープン優勝者で今大会がプロ転向後初戦となる中島啓太、前週プレーオフを制して優勝した大槻智春など合計120名の出場選手が熱戦を繰り広げた。

大会初日、7アンダーで首位に立ったのは、ともにボギーなしの7バーディ「65」をマークした今季2勝の今平周吾と今季ツアー初優勝を飾った桂川有人。プロデビュー戦となる昨年覇者の中島は、大西魁斗、宮里優作らと並ぶ3アンダー19位タイとまずまずのスタートとなった。

2日目を終えて、5アンダーから出た宮本勝昌が6バーディ、ボギーなしの「66」でプレーし、4位から通算11アンダーの単独首位に浮上。1打差2位には2週連続優勝を狙う大槻、ともに初日首位の今平と桂川、池村寛世、稲森佑貴の5人が並んだ。コース所属の渡部光洋も首位と2打差の7位タイで見事決勝ラウンドに駒を進めた一方、賞金ランキング首位の比嘉一貴や前週プレーオフの末惜敗した石川遼らは無念の予選落ちとなった。

3日目は前日の雨の影響で球が止まりやすくなったグリーンと、ほとんど風のない好コンディションが重なってスコアの伸ばしあいとなる中、開催コースのある兵庫県小野市の隣、加東市出身のアマチュア蟬川泰果(東北福祉大4年)が1イーグル、9バーディー、ボギーなしの「61」と国内男子ツアーのアマチュア最少スコアを2打更新する大躍進で通算16アンダーとし、宮本、大槻と並ぶ首位タイに浮上。3打差の通算13アンダーまでに10選手がひしめき合う大混戦となった。また、12番では阿久津未来也がホールインワンを達成した。

最終日は首位タイで出た蟬川を、1打差で出た岩﨑亜久竜と桂川が追うデッドヒートに。12番終了時には岩﨑と桂川がともに通算19アンダーと逆に蟬川に1打差をつけて首位タイで抜け出すも、13番から17番まで蟬川が圧巻の5連続バーディーで通算23アンダーとし再逆転。最終18番で1つスコアを落とし通算22アンダーとしたものの、追いすがる岩﨑を1打差でかわし、史上6人目のアマチュア優勝。ホールアウト直後には大粒の涙を流した。