Panasonic NPO/NGOサポート
プロボノ プログラム
2024年度プロジェクト成果報告会
Panasonic NPO/NGOサポート
プロボノ プログラム
2024年度プロジェクト成果報告会
4団体を支援したプロボノチームが約半年間の活動成果を発表
4団体を支援したプロボノチームが約半年間の活動成果を発表

2025年2月6日、「Panasonic NPO/NGOサポート プロボノ プログラム」の2024年度プロジェクト成果報告会をオンラインで開催しました。
パナソニックは従業員が仕事で培ったスキルや経験を活かし、チームを組んで、NPO/NGOの事業展開力強化を支援する「Panasonic NPO/NGOサポート プロボノプログラム」を2011年4月から展開してきました。これまでに、のべ422名の従業員がプロボノ活動に参加し、70団体の支援を行いました。2024年度は30名の従業員が5団体を支援しました。4団体は約半年間にわたる長期プロジェクトで、1団体が一日の短期プロジェクトでした。
報告会では、長期プロジェクトに取り組んだ4団体のプロボノメンバーが活動の成果を発表しました。プロボノメンバーに加え、視聴を希望したパナソニックの従業員、運営を共にした認定NPO法人サービスグラントの皆さんが参加しました。各チームからの発表に対し、他チームのメンバーや伴走したサービスグラントの担当者から意見や感想を伝え、充実した振り返りの機会となりました。
2025年2月6日、「Panasonic NPO/NGOサポート プロボノ プログラム」の2024年度プロジェクト成果報告会をオンラインで開催しました。
パナソニックは従業員が仕事で培ったスキルや経験を活かし、チームを組んで、NPO/NGOの事業展開力強化を支援する「Panasonic NPO/NGOサポート プロボノプログラム」を2011年4月から展開してきました。これまでに、のべ422名の従業員がプロボノ活動に参加し、70団体の支援を行いました。2024年度は30名の従業員が5団体を支援しました。4団体は約半年間にわたる長期プロジェクトで、1団体が一日の短期プロジェクトでした。
報告会では、長期プロジェクトに取り組んだ4団体のプロボノメンバーが活動の成果を発表しました。プロボノメンバーに加え、視聴を希望したパナソニックの従業員、運営を共にした認定NPO法人サービスグラントの皆さんが参加しました。各チームからの発表に対し、他チームのメンバーや伴走したサービスグラントの担当者から意見や感想を伝え、充実した振り返りの機会となりました。
●各プロジェクトの成果報告
●各プロジェクトの成果報告
寄付者を増やす、コミュニケーション向上の計画書を作成
寄付者を増やす、コミュニケーション向上の計画書を作成
NPO法人 あきた結いネット プロボノチーム 上原 佳子さん
NPO法人 あきた結いネット プロボノチーム 上原 佳子さん
あきた結いネットは触法者の方で刑を終えて出所された方や、様々な理由で自立されることが困難もしくは働くことが難しい方々が働ける場所を提供する活動をしています。この活動の理念を伝え、個人寄付者を増やす「コミュニケーション計画書」の作成に、4人のメンバーで取り組みました。既存の寄付者へのアンケートや、団体の関係者・他のNPO団体に実施した寄付に関するヒアリングを「調査報告書」としてまとめ、年齢層に応じたメディアの活用とインターンシップの活用、KPIの設定などを提案。さらにプロボノチームが団体を訪問し、ワークショップを開催しました。ワークショップでは寄付者のペルソナを分析し、やってみたい企画の5W2Hを考えました。最終報告では、寄付者がインフルエンサーとなり、共感が広がっていくようなコミュニケーション向上のステップを提案。社会課題への取り組みをタイムリーに配信し、寄付に対するお礼をして、次のイベントを企画する流れを業務フロー図で示し、それぞれのテンプレートを作成しました。その結果を定量評価し、寄付者へのアンケートを実施して、次の効果的な活動につなげるまでの手順を成果物として納品しました。
あきた結いネットは触法者の方で刑を終えて出所された方や、様々な理由で自立されることが困難もしくは働くことが難しい方々が働ける場所を提供する活動をしています。この活動の理念を伝え、個人寄付者を増やす「コミュニケーション計画書」の作成に、4人のメンバーで取り組みました。既存の寄付者へのアンケートや、団体の関係者・他のNPO団体に実施した寄付に関するヒアリングを「調査報告書」としてまとめ、年齢層に応じたメディアの活用とインターンシップの活用、KPIの設定などを提案。さらにプロボノチームが団体を訪問し、ワークショップを開催しました。ワークショップでは寄付者のペルソナを分析し、やってみたい企画の5W2Hを考えました。最終報告では、寄付者がインフルエンサーとなり、共感が広がっていくようなコミュニケーション向上のステップを提案。社会課題への取り組みをタイムリーに配信し、寄付に対するお礼をして、次のイベントを企画する流れを業務フロー図で示し、それぞれのテンプレートを作成しました。その結果を定量評価し、寄付者へのアンケートを実施して、次の効果的な活動につなげるまでの手順を成果物として納品しました。
【感想】
【感想】
AYA チーム
AYA チーム
東原 翔平さん
東原 翔平さん
4人という少人数なのに、成果物がとてもリッチなことに、まず驚いているところです。あれだけのものをつくるには、結構な頻度で、チーム内でもやり取りをされていたのではないかと思いましたが、週に1回の活動にみんなが集まり、あの量の成果物を完成させたとうかがって、本当に素晴らしいと率直に思いました。
4人という少人数なのに、成果物がとてもリッチなことに、まず驚いているところです。あれだけのものをつくるには、結構な頻度で、チーム内でもやり取りをされていたのではないかと思いましたが、週に1回の活動にみんなが集まり、あの量の成果物を完成させたとうかがって、本当に素晴らしいと率直に思いました。


・伴走者
・伴走者
サービスグラント 田中 綾香さん
サービスグラント 田中 綾香さん
団体の皆さんが活用できる成果物を目指し、プロボノチームの皆さんが最後まで真摯に寄り添っておられたところが印象的なプロジェクトでした。アンケートとヒアリングを重ね、寄付について得た知見を、団体のスタッフ全員を巻き込んだワークショップに還元しました。団体の皆さんと対話して成果物を仕上げ、団体さんからも、「このツールを活用し、自分たちでしっかりと動いていきたい」というコメントをいただいたので、皆さんの活動が運営基盤を強化し、着火剤のような役割になったのではないかと感じています。
団体の皆さんが活用できる成果物を目指し、プロボノチームの皆さんが最後まで真摯に寄り添っておられたところが印象的なプロジェクトでした。アンケートとヒアリングを重ね、寄付について得た知見を、団体のスタッフ全員を巻き込んだワークショップに還元しました。団体の皆さんと対話して成果物を仕上げ、団体さんからも、「このツールを活用し、自分たちでしっかりと動いていきたい」というコメントをいただいたので、皆さんの活動が運営基盤を強化し、着火剤のような役割になったのではないかと感じています。
実際のアクションにつながる広報活動の事業計画を立案
実際のアクションにつながる広報活動の事業計画を立案
NPO法人 イカオ・アコ プロボノチーム 小宮 拓人さん
NPO法人 イカオ・アコ プロボノチーム 小宮 拓人さん
イカオ・アコはフィリピンを拠点に、マングローブの植林など、環境事業の推進に取り組んできた団体ですが、新規ステークホルダーの獲得と活動サポーターとの協業による事業確立が課題でした。そこで私たちのチームは5人で、広報活動を通して、この2つを実現する事業計画を立案しました。初めに、団体関係者に活動内容や広報に関するヒアリングを行ったところ、次のアクションにつながる発信ができていないことがわかりました。そこで、消費者の行動のプロセスを表す「AISAS」に沿って、SNSやホームページ、LINEなどを活用し、寄付やボランティア、インターンシップといった実際の行動につなげる流れを提案しました。さらに、団体の情報を見てくれる人を増やすために、大中小のテーマごとにハッシュタグをつける方法や、投稿後のリアクションを見て、継続的に発信内容を改善していく必要性についてもお伝えしました。イカオ・アコさんには、「職員が3人しかいないので、もともと使っているInstagramやFacebookを中心に、効率的に広報活動ができる方法を提案していただき、とても助かった。すでに活用を始めている」と、喜んでいただけました。
イカオ・アコはフィリピンを拠点に、マングローブの植林など、環境事業の推進に取り組んできた団体ですが、新規ステークホルダーの獲得と活動サポーターとの協業による事業確立が課題でした。そこで私たちのチームは5人で、広報活動を通して、この2つを実現する事業計画を立案しました。初めに、団体関係者に活動内容や広報に関するヒアリングを行ったところ、次のアクションにつながる発信ができていないことがわかりました。そこで、消費者の行動のプロセスを表す「AISAS」に沿って、SNSやホームページ、LINEなどを活用し、寄付やボランティア、インターンシップといった実際の行動につなげる流れを提案しました。さらに、団体の情報を見てくれる人を増やすために、大中小のテーマごとにハッシュタグをつける方法や、投稿後のリアクションを見て、継続的に発信内容を改善していく必要性についてもお伝えしました。イカオ・アコさんには、「職員が3人しかいないので、もともと使っているInstagramやFacebookを中心に、効率的に広報活動ができる方法を提案していただき、とても助かった。すでに活用を始めている」と、喜んでいただけました。
【感想】
【感想】
あきた結いネット チーム
あきた結いネット チーム
寺本 英夫さん
寺本 英夫さん
相手が3人しかいない団体という人的な制約がある中で、これだけいろいろな提案ができ、それが団体に活用されているのは素晴らしいことだと思います。あきた結いネットもそうでしたが、寄付を集めるのは大変なことだと私自身も学ばせていただきました。今の時代はSNSを活用したほうがいいと思い、私たちもそのような提案をしましたが、イカオ・アコチームはハッシュタグなど、より具体的な提案で、だからすぐに活用してもらえたのだと思います。
相手が3人しかいない団体という人的な制約がある中で、これだけいろいろな提案ができ、それが団体に活用されているのは素晴らしいことだと思います。あきた結いネットもそうでしたが、寄付を集めるのは大変なことだと私自身も学ばせていただきました。今の時代はSNSを活用したほうがいいと思い、私たちもそのような提案をしましたが、イカオ・アコチームはハッシュタグなど、より具体的な提案で、だからすぐに活用してもらえたのだと思います。


・伴走者
・伴走者
サービスグラント 堀 久仁子さん
サービスグラント 堀 久仁子さん
環境問題は、自分たちが少し頑張ったくらいではなかなか解決できないような大きな問題ですが、そこに取り組んでいる団体さんの壮大な夢をかなえるために、小さくても的確な言葉をちゃんとつくり出していったのが、このチームの頑張ったところだと改めて思います。チームのメンバーのお一人お一人が、ご自身がおもちのスキルをきちんと出されて、成果物をつくり上げるところまでいかれた点でも、本当によいプロジェクトだったと思います。
環境問題は、自分たちが少し頑張ったくらいではなかなか解決できないような大きな問題ですが、そこに取り組んでいる団体さんの壮大な夢をかなえるために、小さくても的確な言葉をちゃんとつくり出していったのが、このチームの頑張ったところだと改めて思います。チームのメンバーのお一人お一人が、ご自身がおもちのスキルをきちんと出されて、成果物をつくり上げるところまでいかれた点でも、本当によいプロジェクトだったと思います。
児童養護施設の子どもたちの検査結果の整理方法を提案
児童養護施設の子どもたちの検査結果の整理方法を提案
NPO法人 福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会 プロボノチーム 島村 繁範さん
NPO法人 福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会 プロボノチーム 島村 繁範さん
福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会は、東日本大震災から5カ月後の2011年8月に活動を開始しました。福島第一原発事故後、住民票を福島県に移せなかったばかりに、公的な被曝モニタリング検査が受けられなかった県内の児童養護施設の子どもたちの健康状態を把握し、リスクを最小限にとどめようという医療従事者の思いから生まれた団体です。当時施設にいた子どもの多くが成人し、社会に巣立っていきましたが、その後も継続的な支援を続けていくために、いつでも照会の求めに応じられるよう、各種検査結果を整理しておく必要がありました。そこで、私たち5人のプロボノチームは団体を訪問して、検査結果の保管状況を確認後、紙媒体や電子データなど、ばらばらの形式で保存されているデータをすべて電子化して整理し、検査結果に関する問い合わせがあった際に該当する子どもの検査結果を抽出しやすい方法を提案しました。その過程で調査した、国内の児童養護施設の子どもたちが置かれた状況に関する情報を補足資料としてまとめ、今後の活動に役立ててもらうために提出しました。社会的養護など非常に深い日本の社会課題に真剣に取り組まれている団体さんと間近に接することで、私たちも真摯に考える機会をいただきました。
福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会は、東日本大震災から5カ月後の2011年8月に活動を開始しました。福島第一原発事故後、住民票を福島県に移せなかったばかりに、公的な被曝モニタリング検査が受けられなかった県内の児童養護施設の子どもたちの健康状態を把握し、リスクを最小限にとどめようという医療従事者の思いから生まれた団体です。当時施設にいた子どもの多くが成人し、社会に巣立っていきましたが、その後も継続的な支援を続けていくために、いつでも照会の求めに応じられるよう、各種検査結果を整理しておく必要がありました。そこで、私たち5人のプロボノチームは団体を訪問して、検査結果の保管状況を確認後、紙媒体や電子データなど、ばらばらの形式で保存されているデータをすべて電子化して整理し、検査結果に関する問い合わせがあった際に該当する子どもの検査結果を抽出しやすい方法を提案しました。その過程で調査した、国内の児童養護施設の子どもたちが置かれた状況に関する情報を補足資料としてまとめ、今後の活動に役立ててもらうために提出しました。社会的養護など非常に深い日本の社会課題に真剣に取り組まれている団体さんと間近に接することで、私たちも真摯に考える機会をいただきました。
【感想】
【感想】
イカオ・アコ チーム
イカオ・アコ チーム
川上 朋広さん
川上 朋広さん
被曝した児童養護施設の子どもたちという社会的に弱い立場の方々の健康を考えるという非常に重いテーマに取り組まれ、とても大変だったと思います。本来であれば、国や自治体が取り組まないといけない重いテーマにもかかわらず、民間の方々が取り組んでおられること自体が問題で、そういう方々にご支援を申し出て、社会的な立ち位置の違いを乗り越え、こういう形でプロジェクトを締めくくられたことは、皆様にとっても非常に意味のあることだったのではないかと思います。
被曝した児童養護施設の子どもたちという社会的に弱い立場の方々の健康を考えるという非常に重いテーマに取り組まれ、とても大変だったと思います。本来であれば、国や自治体が取り組まないといけない重いテーマにもかかわらず、民間の方々が取り組んでおられること自体が問題で、そういう方々にご支援を申し出て、社会的な立ち位置の違いを乗り越え、こういう形でプロジェクトを締めくくられたことは、皆様にとっても非常に意味のあることだったのではないかと思います。


・伴走者
・伴走者
サービスグラント 太田 侑里さん
サービスグラント 太田 侑里さん
本当に素晴らしいチームビルディングで、私自身も学ぶことがたくさんあり、5人のメンバーの皆さんを尊敬しています。団体さんの課題に直面した時、お一人の力には限りがあり、いかにチームの仲間と動くかで成果やプロセスは大きく変わってきますが、このチームの皆さんはお互いを尊重し、どんなことも話せる関係性を築いていて、全員の意見を出し合って、アクションを導いていたのが印象的でした。プロボノがチームで活動する理由を体現しておられるメンバーの方たちで、ご一緒できて光栄でした。
本当に素晴らしいチームビルディングで、私自身も学ぶことがたくさんあり、5人のメンバーの皆さんを尊敬しています。団体さんの課題に直面した時、お一人の力には限りがあり、いかにチームの仲間と動くかで成果やプロセスは大きく変わってきますが、このチームの皆さんはお互いを尊重し、どんなことも話せる関係性を築いていて、全員の意見を出し合って、アクションを導いていたのが印象的でした。プロボノがチームで活動する理由を体現しておられるメンバーの方たちで、ご一緒できて光栄でした。
企業からの支援を獲得するための「虎の巻」を作成
企業からの支援を獲得するための「虎の巻」を作成
NPO法人 AYA プロボノチーム 東原 翔平さん
NPO法人 AYA プロボノチーム 東原 翔平さん
AYAは、障がいのある子どもや医療的ケアが必要な子どもと、その家族をサポートする団体です。スポーツ観戦や映画館を貸し切りにしての上映会など、スポーツ・芸術・文化を通して、子どもたちの世界観が広がる機会を提供しています。2023年にNPO法人化した若い団体で、助成金の申請には着手できているものの、企業からの協賛・寄付を求めるところまでは着手できておらず、私たちプロボノチーム7人は団体の意向を受け、どこに、どのようなアプローチをすればいいのかをまとめた「虎の巻」を作成することにしました。マーケッターチームとビジネスアナリストチームに分かれて役割分担し、AYAのメンバーへのヒアリングや、企業からの支援を得る上で参考になりそうな団体へのアンケートとインタビューを実施。それらの分析結果をまとめ、支援獲得の流れを「アプローチ・案件化・条件交渉・成約・拡大」に分け、それぞれの段階で、どのような活動をすれば効果的か整理しました。さらに、新たな事業収益を立てるビジネスモデルとして、「送客型・広告型・フランチャイズ型」の3つを提案。私たちが言語化した成果物とAYAさん自身が考えてきたことをすり合わせることで、今後の活動の指針を定める際のお役に立てるのではないかと考えています。
AYAは、障がいのある子どもや医療的ケアが必要な子どもと、その家族をサポートする団体です。スポーツ観戦や映画館を貸し切りにしての上映会など、スポーツ・芸術・文化を通して、子どもたちの世界観が広がる機会を提供しています。2023年にNPO法人化した若い団体で、助成金の申請には着手できているものの、企業からの協賛・寄付を求めるところまでは着手できておらず、私たちプロボノチーム7人は団体の意向を受け、どこに、どのようなアプローチをすればいいのかをまとめた「虎の巻」を作成することにしました。マーケッターチームとビジネスアナリストチームに分かれて役割分担し、AYAのメンバーへのヒアリングや、企業からの支援を得る上で参考になりそうな団体へのアンケートとインタビューを実施。それらの分析結果をまとめ、支援獲得の流れを「アプローチ・案件化・条件交渉・成約・拡大」に分け、それぞれの段階で、どのような活動をすれば効果的か整理しました。さらに、新たな事業収益を立てるビジネスモデルとして、「送客型・広告型・フランチャイズ型」の3つを提案。私たちが言語化した成果物とAYAさん自身が考えてきたことをすり合わせることで、今後の活動の指針を定める際のお役に立てるのではないかと考えています。
【感想】
【感想】
福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会 チーム
福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会 チーム
小林 正樹さん
小林 正樹さん
資料は定量的なデータがそろい、アンケートの分析も丁寧になされていて、それをさらに、「送客型・広告型・フランチャイズ型」というビジネスモデルに落とし込んで、ご提案にまでもっていったのは、大変なことだったのではないかと思いました。団体さんと内容をよくすり合わせながら、スコープを変えていった様子もうかがえて、会話を重ねることで信頼関係を築いていかれた素晴らしい活動だったのではないかと感じました。
資料は定量的なデータがそろい、アンケートの分析も丁寧になされていて、それをさらに、「送客型・広告型・フランチャイズ型」というビジネスモデルに落とし込んで、ご提案にまでもっていったのは、大変なことだったのではないかと思いました。団体さんと内容をよくすり合わせながら、スコープを変えていった様子もうかがえて、会話を重ねることで信頼関係を築いていかれた素晴らしい活動だったのではないかと感じました。


・伴走者
・伴走者
サービスグラント 田中 綾香さん
サービスグラント 田中 綾香さん
AYAの皆さん自身もプロボノで活動されており、強い思いを持たれている中で、プロボノチームの皆さんもプレッシャーがあったのではないかと思います。そんな中でも、AYAさんの活動に高い共感を寄せながら粘り強く、ボランティアとしてイベントを見学したり、対面での打合せを行ったり、Slackで団体の方とやり取りをしたりして、密にコミュニケーションを取っていました。団体代表の中川さんからも、「自分の頭の中にあったものが言語化でき、スタッフと共有できて、みんなで動く基盤が整った」といったコメントをいただき、AYAさんにとっても大きな前進になったのではないかと思います。
AYAの皆さん自身もプロボノで活動されており、強い思いを持たれている中で、プロボノチームの皆さんもプレッシャーがあったのではないかと思います。そんな中でも、AYAさんの活動に高い共感を寄せながら粘り強く、ボランティアとしてイベントを見学したり、対面での打合せを行ったり、Slackで団体の方とやり取りをしたりして、密にコミュニケーションを取っていました。団体代表の中川さんからも、「自分の頭の中にあったものが言語化でき、スタッフと共有できて、みんなで動く基盤が整った」といったコメントをいただき、AYAさんにとっても大きな前進になったのではないかと思います。
●講評
●講評
新たな気づきや出会いを通して、広がる世界
新たな気づきや出会いを通して、広がる世界
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社 企業市民活動推進部 部長 堂本 晃代
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社 企業市民活動推進部 部長 堂本 晃代
お忙しい業務の中、半年間にわたるプロボノ活動に参加された皆さんには心から敬意を表します。あきた結いネットチームは、4人のメンバーが毎週そろっていたというチームワークのよさが、団体様の持続的な活動に役立つ成果物につながったのだと思います。イカオ・アコチームは、職員が3名でも活用できる具体的な改善案を提案したことが、団体様に刺さったのではないかと感じました。福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会チームは、医療や社会的養護の知識不足に悩みながらも、検索しやすい検査結果の保管方法の手順化につなげることができたのは素晴らしいことです。そしてAYAチームは、丁寧なヒアリングを重ねて成果物のスコープを変更し、最終的にビジネスモデルまで、ご提案されました。どのチームも団体様に寄り添って活動を進めていて、新たな気づきや出会いもあり、ご自身の世界も広がったのではないでしょうか。伴走いただいたサービスグラントの皆様も、本当にありがとうございました。
お忙しい業務の中、半年間にわたるプロボノ活動に参加された皆さんには心から敬意を表します。あきた結いネットチームは、4人のメンバーが毎週そろっていたというチームワークのよさが、団体様の持続的な活動に役立つ成果物につながったのだと思います。イカオ・アコチームは、職員が3名でも活用できる具体的な改善案を提案したことが、団体様に刺さったのではないかと感じました。福島県の児童養護施設の子どもの健康を考える会チームは、医療や社会的養護の知識不足に悩みながらも、検索しやすい検査結果の保管方法の手順化につなげることができたのは素晴らしいことです。そしてAYAチームは、丁寧なヒアリングを重ねて成果物のスコープを変更し、最終的にビジネスモデルまで、ご提案されました。どのチームも団体様に寄り添って活動を進めていて、新たな気づきや出会いもあり、ご自身の世界も広がったのではないでしょうか。伴走いただいたサービスグラントの皆様も、本当にありがとうございました。

パナソニック
オペレーショナルエクセレンス株式会社
企業市民活動推進部 部長 堂本 晃代
プロボノで養った現場への想像力や共感力が大きな力に
プロボノで養った現場への想像力や共感力が大きな力に
認定NPO法人 サービスグラント 代表理事 嵯峨 生馬 氏
認定NPO法人 サービスグラント 代表理事 嵯峨 生馬 氏
コロナ禍以降、オンラインが定着してきましたが、誰もが心の奥底で味気なさを感じている中で、このプロボノ活動において、プロジェクトがダイナミックな動きを見せたのは、現場を訪問してワークショップをしたり、当事者や関係者にヒアリングをしたりした場面だったように思います。プロボノを通して養われるのは社会感度だと言われます。いろいろなものが標準化され、統一化される中で、世界には知らないこと、気づいていないことがたくさんあります。プロボノ活動は、そういうものに触れる機会になったのではないでしょうか。これまでに、400人を超えるパナソニックの皆さんが70件以上のプロジェクトを通して、NPOをプロボノで支援され、多くの実績を残してこられました。困難な時代の中で、皆さんが養ってこられた現場への想像力や共感力が、大きな力になる時がきっと訪れると思います。プロボノ活動を本業につなげるには、内省というプロセスが大事だと言われています。皆さんもぜひ、お互いのファインプレーをたたえ合いながら、振り返りをしてみてください。
コロナ禍以降、オンラインが定着してきましたが、誰もが心の奥底で味気なさを感じている中で、このプロボノ活動において、プロジェクトがダイナミックな動きを見せたのは、現場を訪問してワークショップをしたり、当事者や関係者にヒアリングをしたりした場面だったように思います。プロボノを通して養われるのは社会感度だと言われます。いろいろなものが標準化され、統一化される中で、世界には知らないこと、気づいていないことがたくさんあります。プロボノ活動は、そういうものに触れる機会になったのではないでしょうか。これまでに、400人を超えるパナソニックの皆さんが70件以上のプロジェクトを通して、NPOをプロボノで支援され、多くの実績を残してこられました。困難な時代の中で、皆さんが養ってこられた現場への想像力や共感力が、大きな力になる時がきっと訪れると思います。プロボノ活動を本業につなげるには、内省というプロセスが大事だと言われています。皆さんもぜひ、お互いのファインプレーをたたえ合いながら、振り返りをしてみてください。

認定NPO法人 サービスグラント
代表理事 嵯峨 生馬 氏