
テーマ:ロボット安全
Topic:
世界初の「痛みを定量的に評価するPain-sensing ダミー」
に関する論文がパナソニック技報に掲載されました!
2022年4月14日
こんにちは、電気ソリューション部 システム安全設計課 生体安全係のタンヤポンです。
国プロImPACT※1 で開発していた世界初※2の「痛みを定量的に評価するPain-sensing ダミー」 に関する下記の論文が、5月15日(水)に発行されたパナソニック技報に掲載されました。
【タイトル】
Contact Area Effects on Superficial and Deep Pain Threshold for Service Robot Safety Design using a Pain-sensing System – Development of a Human-inspired Pain-sensing System –
人共存ロボットの安全設計に向けたPain-sensingシステムの開発
-人体衝突時の接触面積と表在痛/深部痛しきい値の関係-
【概要】
物流・サービスロボットの安全性検証手法として、人間の皮膚(表在痛)および骨格筋(深部痛)における感覚受容器を模したPain-sensingダミーを開発。実験によって、接触時の接触面積と痛みの閾値との関係を明らかにし、表在痛と深部痛の2種類の痛みを区別できる可能性を示しました。


詳細は下記のHPからご覧ください。
※1 ImPACT:内閣府主催の革新的研究開発推進プログラム
※2 2017年8月時点(パナソニック調べ)
本開発の活動は、国内に留まらず、海外での学会発表や、海外の研究機関と連携、ISOの国際標準化にも取り組んでいます。



さらに、生体安全係のメンバーだけではなく、当プロダクト解析センターの他ソリューション部(ユーザビリティ、材料)とのクロスバリュー連携で、各々のOnly1(オンリーワン)な技術を結集しながら、この開発を進めてきました。

今回論文で発表した技術は、今後、人とロボットが共存するための、ロボットの安全性や使用性の評価に役立つと考えています。評価対象としている「痛み」は、人それぞれで異なるため、評価が非常に難しい分野ですが、これまで家電分野で培った人体安全のノウハウや、計測技術を駆使して、いち早くサービス化できるように取り組んでいきます。今後の開発にも、ぜひご期待ください!