いくつ見つけられるかな?

ユニバーサルデザイン発見隊、出動!

意外に身近なところにもある。使っていて気づかなかったものもある。
いろいろなユニバーサルデザインを探してみよう!

そして見つけたら、家の人や友達にも教えよう!
気づいたことや感想をメモすると、
きみも「ユニバーサルデザイン博士」に近づける!

家や学校でユニバーサルデザインを探(さが)してみよう!

シャンプーボトル横のギザギザ、水栓(すいせん)レバー・・・。
身近すぎてユニバーサルデザインって気づいていないかも?

家の中では、髪(かみ)を洗(あら)う時のシャンプーのボトルの横にギザギザ。
これは髪を洗う時に同じ形のシャンプーとリンスのボトルがならんでいても、
手でギズギザをさわればこっちがシャンプーだって、わかるしくみ。
目をあけられなくても、目が不自由でも(おふろではいつもかけているメガネを
はずしているお父さんにも)、便利だね。

それから、キッチンや洗面(せんめん)所の水道で手を洗う時、
手についたよごれが蛇口(じゃぐち)についてしまうけど、
レバー式だと清潔(せいけつ)に、あまり力を使わないで手を洗えるので、
手の力が弱い人にも、みんなにも使いやすいね。

さらに最近普及(ふきゅう)しはじめているセンサー式だと、手を近づけるだけで
水が自動で出てくるので、もっともっと使いやすいよ。

ななめドラム式洗濯(せんたく)機もユニバーサルデザインだよ。
洗濯物の出し入れ口がななめ横にあるから、背(せ)の低い人、
子ども、車いすを使用している人、おとしより、もちろん背の高い人でも、
洗濯物の出し入れが楽にできるよ。
子どもがお手伝いできると、お母さんが喜ぶね。

学校では、最近図書室や保健(ほけん)室やプールなどの施設(しせつ)の表示が、
字だけじゃなくてピクトグラムとよばれる絵文字がプラスされているところもあるよ。
字が読めない低学年の子や知的しょうがいのある子でも、
何の場所なのかがわかりやすいよ。

気をつけてみると、身近なところにちょっとした工夫のあるものや、
便利な構造(こうぞう)のものがあるね。
それらは、実はみんなにとって使いやすい、ユニバーサルデザインでもあるんだね。

街でユニバーサルデザインを探(さが)してみよう!

音声付き信号機、ノンステップバス・・・。

「安全」や「わかりやすさ」を考えたものがたくさんあるね。
そんな思いやりの工夫に気づいたら、困(こま)っている人のことを考えよう!

音声付き信号機は、信号が青に変わった時に音が流れるので、
目の不自由な人には安心だし、そうでない人にも
青になったのがすぐにわかる。みんなに安全をとどけるしくみだね。

ノンステップバスは、バスのゆかを低くし階段(かいだん)をなくして
スロープを使うので、車いすを使用している人や、おとしより、
赤ちゃんをだっこしている人など、
みんなにとって楽に、安全に乗りおりできるバスなんだよ。

駅などにあるエレベータには、おしボタンが高い位置だけではなく、
低い位置にも着いているよ。車いすを使用している人にも、
背(せ)が低い子どもにも、使いやすくてうれしいね。
人によって使うボタンが選べるね。

駅やデパートには、案内の表示(ひょうじ)が日本語だけでなく、英語や中国語、
韓国(かんこく)語などで書かれているところがふえているよ。
それに、ピクトグラム(絵文字)がプラスされているところもあるから
いろいろな外国のお客さまにも、文字が読めない人にもわかりやすいね。

街には、よく見るといろいろな人への思いやりの工夫がたくさんあるんだね。
その思いやりの工夫を学んだからこそ、困っている人に
気を配ることができるのかもしれないね。

他の国のユニバーサルデザインを探(さが)してみよう!

やっぱり進んでるね。デンマークとアメリカ。

「しょうがいがあっても、なくても、みんなで同じ街でふつうにくらそう」という
「ノーマライゼーション」が生まれたデンマークと
「特定の人だけではなく、みんながいっしょに、使いやすいものをつくろう」という
「ユニバーサルデザイン」が生まれたアメリカにはお手本がいっぱいあるよ。

「ノーマライゼーション」が生まれたデンマークは、福祉(ふくし)の先進国。
そして北欧(ほくおう)デザインといわれる、美しいデザイン力も、
ユニバーサルデザインに活かされているよ。

地下鉄では、ななめに動くエレベータとエスカレータ、階段(かいだん)が
セットになって同じ場所にある。
これだったら、いっしょにいる人が別々のものに乗っても、
同じ場所につくからうれしいね。

そのほか、電気をつけるスイッチが大きかったり、廊下(ろうか)の手すりが
左右ちがう高さだったりと、デザインの力を活かしながら、
街だけでなく、部屋の中のあちこちにユニバーサルデザインが使われているよ。

ユニバーサルデザインの生みの親、ロナルド・メイスさんの国の
アメリカでも、駅の切符(きっぷ)売り場の案内が大きな字だったり、
トイレの案内がわかりやすかったりで、
いろいろなところにユニバーサルデザインがあるよ。

それから、サンフランシスコにあるゴールデンゲートパークという公園には、
ユニバーサルデザインの遊び場があるんだ。
すべり台はスロープになっているんだけど、みんなが遊びながら
上がっていく構造(こうぞう)になっていたり、砂場や水飲み場は車いすに
すわった状態(じょうたい)でひざが入る使いやすいつくりになっていたりするよ。
ブランコはいろいろな背(せ)の高さの子が使えるように、
ロープの長さがちがうものがある。
いろいろな子が自分のペースで遊べるところがいいね。

それに、アメリカでは車いすで街に出ても、
日本よりも特別な目で見られることが少ないんだって。
さすがユニバーサルデザインが生まれた国だね。