信頼性 Reliability Evalution

【在宅サポート第4弾】えっ?おうちにいながら製品の疲労寿命がわかるの!?

2020年5月8日

信頼性ソリューション部 製品寿命解析課 河内です。
今回は、試験レスで疲労寿命予測ができるシミュレーションについて紹介します。

現在、新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務せざるを得ないお客様が多数いらっしゃると思います。
このような状況では、製品開発に必要な試験業務が難しくなります。一般的な試験業務の一つに疲労耐久に関する試験があります。これは、テストピースや製品に機械振動や熱サイクルを繰り返し負荷することで耐久性を評価する試験です。例えば、破壊までの回数を調べたり、所定の回数で破壊しないかを確認します。このような試験を行うためには、実際に試験機を稼働させて試験を行う必要があるため、在宅しなければならないこの状況で試験を行うことは困難です。試験ができないとなると開発が完全にストップしてしまっているのではないでしょうか?我々としても試験をさせていただくことができず、もどかしく思っています。

在宅勤務
耐久性を評価する試験

そこで、試験レスで疲労寿命の予測ができる「疲労寿命シミュレーション技術」をご紹介します。この技術を活用していただくことで、在宅勤務をしながら試験レスで疲労寿命を予測することができます。従来は、解析に必要なパラメータである疲労曲線(S-N曲線)は疲労試験を行うことで取得していました。しかし今回は、試験に頼ることなく、プロダクト解析センターが保有するデータベースを活用することで解析に必要なパラメータを提供させていただきます。これによりオール試験レスで疲労寿命シミュレーションができるようになりました。

こんな方に有用なサービスです!

  • 対象物の応力解析をすでに行っており、疲労寿命を知りたい方
  • 在宅しながら対象物の疲労寿命を知っておき、今後の開発に役立てたい方

本サービスは疲労寿命を予測したい対象物の有限要素解析結果をお送りいただくだけで、疲労寿命を予測することが可能となります。(※有限要素解析から実施されたい場合もプロダクト解析センターで行うことが可能ですので是非ご連絡ください)

在宅しながら対象物の疲労寿命

ご相談は無料ですので、まずはお気軽にご連絡ください。

 

こんなことができます!

機械的応力(引張・圧縮応力を含めた機械振動)による疲労寿命シミュレーション

接着剤は小型・軽量化及び意匠性が求められる場面で用いられます。例えば、スマートフォンではパネルと基板は接着剤を用いて組み立てられています。このほかにも、自動車、家電製品など、身の周りには接着剤を用いた製品であふれています。接着剤を用いた製品に対して、シミュレーションにより機械的応力による疲労寿命予測を行う技術を開発しました。

熱応力による疲労寿命シミュレーション

電車に乗っているときに「ガタンゴトン、ガタンゴトン」という音を聞いた経験があるのではないでしょうか?これはレールの継ぎ目に隙間があり、その上を電車が通る時の音です。ではなぜ隙間があるのでしょう?それは、レールは鉄製であり、夏の暑い時期になるとレールが伸びるからです。隙間がなく密着させてレールを設置すると、暑さで膨張した線路がグニャグニャに曲がり、電車が脱線します。

暑さで膨張した線路がグニャグニャに曲がる

このように、物体は温度変化によって伸縮します。その伸縮の程度は材料によって異なります。様々な材料が組み合わさった製品では、伸縮の程度の違いにより異種材接合部で熱応力が発生します。プロダクト解析センターでは熱応力による疲労寿命予測シミュレーションを行っています。

複合応力(機械的応力+熱応力)による疲労寿命シミュレーション

自動車部品は、高温/低温環境下において引張応力や圧縮応力がかかるので、機械的応力と熱応力の複合応力がかかっていることになります。このような部品に対しても疲労寿命シミュレーションの適用が可能です。

図:複合応力を付加したときの疲労寿命シミュレーション結果

解析の流れ

解析の流れ

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