——今回紹介(しょうかい)していただく「ファーストシェ—ビングシリーズ」は、どのような製品(せいひん)ですか?
ヒゲや体毛が気になり始めた10代前半の男子・中高生たちのために開発・デザインされました。
今までのシェービング製品は、大人の男性(だんせい)が好む機能(きのう)や刃(は)の切れ味を強くうちだしています。ところが中高生たちにインタビューしてみると“刃への恐怖心(きょうふしん)”があったり、なれないヒゲそりで肌(はだ)をきずつけることもあったりするとわかりました。
また、中高生の美容意識(びよういしき)や、女子とちがって男子はムダ毛を気にすべきでないという社会的な偏見(へんけん)をくつがえすジェンダーレス(男らしさ、女らしさという考えにとらわれない)の意識も高まってきています。
このような状況(じょうきょう)の中で開発した「ファーストシェービングシリーズ」は刃が肌にやさしい安全な構造(こうぞう)と使いやすさ、そしてこだわりのカラーとデザインが特長です。
今までの大人の男性向けとはちがう、中高生たちの気持ちによりそった、より安全に楽しく、外見を整える新しいカテゴリーのシェ—ビングシリーズとなっています。そしてこれは「いろんな人に使いやすい」UD(ユニバーサルデザイン)でもあります。
今回はヒゲとマユをケアする「ファーストフェイスシェーバー」と、全身のムダ毛をケアする「ファーストボディトリマー」をご紹介します。
キッズデザイン賞(しょう) 経済(けいざい)産業大臣賞受賞
——「ファーストシェービングシリーズ」にはUDが具体的にどのように活かされていますか?
はじめにお話ししたようにヒゲや体毛が気になり始めても、カミソリの刃に対する恐怖心があったり、ケアするのが何となくはずかしかったりする中高生たちがけっこう多い事実があります。 そのような大人とはちがう状況や気持ちにこたえて、ケアを後ろ向きでなく前向きに楽しめるものにするために、様々なUDの心くばりをしています。キーワードは「アクティブグル—ミング※」です。
※アクティブ=自分から進んで働きかけるさま。積極的。 グル—ミング=髪(かみ)、ヒゲ、からだなどを清潔(せいけつ)に手入れすること。
◆使いやすさ
持ちやすく、様々な部位もケアしやすい形を極めました。
水場でもすべりにくく、よごれがたまりにくい構造になっています。
ヒゲやマユのケアにペンのように使える
「ファーストフェイスシェーバー」。
全身になでるように使える
「ファーストボディトリマー」。
2点とも刃をはずさずにあらい流せるから、使用後のそうじが簡単(かんたん)です。 防水設計(ぼうすいせっけい)※でおふろ場でも使えます。
※ IPX7基準(きじゅん)【水深1メートルに30分間水につけても有害な影響(えいきょう)を生じる量の水の浸入(しんにゅう)がない】検査(けんさ)をクリアしています。
写真は「ファーストフェイスシェーバー」。
写真は「ファーストボディトリマー」。
2点とも携帯(けいたい)にも便利で、いつでもどこでも手軽に使えます。
2点とも持ち運びしやすいコンパクト&軽量サイズ。
写真は「ファーストフェイスシェーバー」。
2点とも単3形アルカリかん電池ひとつで手軽に使えます。写真は「ファーストボディトリマー」。
◆肌へのやさしさ
先がとがっていない、肌あたりがやさしい安心の刃を使っています。
「ファーストフェイスシェーバー」
「ファーストボディトリマー」
肌のおうとつに合わせて動くスイングヘッドで、そりにくい部分でもやさしくそれます。
「ファーストフェイスシェーバー」
コンパクヘッドだからそりたい場所にピンポイントで使えて、ニキビをさけることも簡単。
「ファーストフェイスシェーバー」
肌ガードアタッチメントで刃が肌に直接(ちょくせつ)ふれず、安心です。
「ファーストボディトリマー」
肌にやさしい「なでぞり」ができる「I字シェイプ」。
「ファーストボディトリマー」
◆ソフトなシルエットと心おどるアクティブなカラー。
刃への恐怖心をぬぐいさるやわらかなフォルム。そして本体色は中高生たちの心をとらえるワントーンカラー3色で展開(てんかい)。おしゃれで楽しいグルーミングを演出(えんしゅつ)します。
——製品開発にあたり、最もこだわったところ、苦労したところは何ですか?
安全設計(せっけい)やフォルムなどにも当然なやみながら力をつくして開発していったのですが、一番苦労したのはカラーの選定です。キーカラーといわれている3色のカラーを決める時は徹底的(てっていてき)に検討(けんとう)を重ねました。 また色の表情(ひょうじょう)にもこだわっています。試作を何段階(だんかい)もくりかえし、樹脂(じゅし)色の発色具合や塗料(とりょう)にふくまれるメタリックやパールの量を吟味(ぎんみ)しました。
そうして社内や社外での調査(ちょうさ)や話し合いを重ね、最終的なキーカラーをみちびきだしていきました。
ここまでこだわったのは、カラーが中高生たちの心を強くとらえ、このシリーズが大人の男性向けではない新しいカテゴリーのシェービングシリーズを象徴するものとなることをめざしたからです。
カラー決定にいたるまで、さまざまな試作品をつくり検討を重ねました。
——「ファーストシェービングシリーズ」発売後の反響(はんきょう)はいかがでしたか?
「中高生男子のためのシェービング製品がない」と開発したのですが、結果的に中高生女子にも好評(こうひょう)をいただきました。また、自宅(じたく)での介護目的のために関心を持っていただいた人がいらしたことが意外でした。
使いやすさや肌への安心感といった特長が、いろいろな方の「身だしなみが行きとどかなくても仕方がない」という状況をへらしていくことができるのなら、うれしく感じます。
「ファーストシェービングシリーズ」によって、ヒゲやムダ毛のなやみをがまんしてきた人が前向きに生活できるお手伝いをできれば、と思っています。