Panasonic NPO/NGO サポートファンド for SDGs 国内助成 成果報告会
実践と成果、悩みを共有し、NPO/NGOの組織基盤強化について考える
2022年3月10日、オンラインで「Panasonic NPO/NGO サポートファンド for SDGs」国内助成の成果報告会を開催しました。成果報告会には、2020年募集事業に取り組んだ10団体の皆様や選考委員、事務局、2021年募集事業に取り組んでいる団体の皆様など、総勢46人の方々にご参加いただきました。10団体による成果発表の後には、選考委員による講評や参加者との質疑応答の時間も設けました。コロナ禍や大変な世界情勢によって、社会の状況が刻々と変化する中、NPO/NGOの強固な基盤づくりについてディスカッションする、密度の濃い時間をもつことができました。
●開会挨拶
コロナ禍や世界の情勢による貧困問題の深刻化を懸念
パナソニック オペレーショナルエクセレンス社 企業市民活動推進部 部長 福田 里香
104年前に創業したパナソニックは、事業活動と企業市民活動を車の両輪のように行ってきました。現在はグローバルな課題として、SDGsの冒頭に掲げられている「貧困の解消」を軸に活動しています。また災害支援の一環として、福島の魚を社員食堂で提供することで、復興を支援する取り組みも始めました。大変な状況のウクライナにも、人道的な観点から寄付を行いました。コロナ禍や世界の情勢により、貧困の問題はさらに深刻化するかもしれません。これからも、たくさんのステークホルダーの皆さんと共に活動を推進してまいります。
●第1部 組織診断の成果報告
新たな国内子ども支援事業に向けた方針を策定
特定非営利活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン 事務局長 原元 望さん
1995年にカナダの12歳の少年が設立した団体で、1999年に日本でも活動が始まりました。開発途上国への教育支援や国内での支援・啓発事業に加えて、設立20周年を機に、国内の子どもの貧困問題にも取り組むことに。その方針を定めるために組織診断を受けました。コンサルタントが入って、子どもメンバーなどにアンケートを取り、理事と職員が会議を重ね、子どものエンパワメントを重視した方針を策定。コロナ禍でカナダの組織が解散したため、このことも含めた中長期計画を話し合いました。見えてきた課題に基づき、今年はブランディングの改善や、カナダから得ていた手法やプログラムの見直し、ファンドレイジング戦略の策定に取り組みます。
理事長交代を機に自分たちで稼ぐ組織へと変革
特定非営利活動法人 アダージョちくさ 理事長 榎本 美保子さん
1986年に障がいをもつ当事者の親御さんが設立し、名古屋で精神障害者の就労支援や居場所づくりを行い、二つの施設を運営しています。理事長が交代し、福祉の世界も変わって、自分たちで稼ぐことが必要になり、組織診断を受けました。行政書士と税理士の分析によれば、一人の職員に業務が偏り、新規事業の赤字で組織の存続も危ぶまれる状況でした。さらにコンサルタントや中小企業診断士も加わって、役員や職員にアンケートとヒアリングを実施。強みと問題点を整理しました。これから人材育成と体制の強化、ミッションとクレドの策定と合意形成、PDCAサイクルを意識した福祉活動評価の検討に取り組んでいきます。
福祉サービスから若者支援まで対応できる組織をつくる
一般社団法人 サステイナブル・サポート 事務局 徳永 百合名さん
岐阜県で、精神障害や発達障害がある人の就労支援を行う事業所を運営しています。2017年からは、生きづらさを抱える若者の予防的キャリア支援もスタートし、既存の制度の狭間にある人への支援の仕組み作りに取り組んでいますが、職員は福祉職員としての意識が強く、リーダー役の育成も追いつかず、中長期的な事業戦略も発信も不十分な状態でした。組織診断では、コンサルタントと共に全職員でワークショップを行い、3人のタスクフォースメンバーがミーティングを重ね、団体の強みと弱み・職員の働き方・専門性などを分析。その結果、①法人全体の経営方針や強み・価値の共有及び、自らの役割との紐づけの不足 ②事業ステージに合わせたマネジメント体制と組織内の協力・補完関係の不足 ③自己有用感を得にくい組織状況とキャリア観に合わせた成長ステージの不足 という優先課題が表出し、今年度は、この解決に向けた具体的アクションに取り組んでいます。
活動の多様化に追いついていない組織体制を見直す
認定特定非営利活動法人 京都自死・自殺相談センター 助成事業責任者 中川 結幾さん
2010年の設立以来、死にたいほどの苦悩を抱えた人の電話相談、メール相談、対面で話せる居場所づくりや話を聞く人の養成、大切な人を自死で亡くした方のグリーフサポートへと活動を広げてきました。一方で、安定的に活動を継続する体制や財政は不十分で、コンサルタントを交えて組織診断を実施しました。理事や運営メンバー、相談員でグループに分かれて話し合い、活動理念の変遷を共有する体制や仕組みをつくることに。講座修了者も200人を超え、講座内容も年々見直しています。また、活動の多様化に伴い適切な人員配置が必要だとわかりました。今、専門家と一緒に組織運営やプランニング、中長期計画について考えているところです。
●質疑応答
組織診断に取り組んだ4団体による発表の後、参加者の質問に発表団体が答える質疑応答の時間を設けました。「組織診断を行った時の現場職員さんの反応は?」との質問に、アダージョちくさの榎本さんは、「職員が普段から思っているけど、なかなか表現できないことを第三者の方に丁寧に聞いてもらえたと反応がよかった。自分たちの意見が組織の課題として提示され、解決に向かうために検討されるプロセスが見えるのもよかったのだと思います」と回答しました。
●第2部 組織基盤強化の成果報告
自己資金の確保に向けたセミナーを開催
特定非営利活動法人 NPOホットライン信州 事務局長 傳田 清さん
2011年から、生活困窮者に寄り添う24時間365日無料電話相談やフードバンク事業、子ども食堂のサポート支援などを行っています。高齢の専務理事が一人で事務局業務を担い、収入の96%を助成金に依存。事業継承と自己資金確保が課題でした。コンサルタントと勉強会を開いて、団体の現在地を認識し、SDGs企業セミナーや子ども食堂セミナーを開催。自己資金を得るための寄付チラシも作成しました。その結果、新事務局長が就任し、年間寄付やフードバンクへの寄贈、活動拠点や子ども食堂の数も増え、組織内の会話や結束も生まれました。引き続き、県内の子ども食堂を370カ所まで増やすという中期目標に向けた自己資金確保に取り組んでいます。
中長期的な組織戦略を練り、団体の価値を訴求
認定特定非営利活動法人 PIECES 事務局長 斎 典道さん
2016年の設立以来、子どもの孤立を予防するために、子どもに関わる市民や支援者の育成プログラム、研修、子どものメディアアート事業を行っています。事業が開発・実施フェーズから普及・発展フェーズに移行し、中長期的な事業戦略・組織戦略が必要になって応募しました。助成1年目はコンサルタントと課題を整理し、漠然とした不安が解消。コロナ禍で中止になった寄付があった一方で、新たな寄付も複数いただきました。2年目は受講者へのヒアリングをもとに、参加ハードルを下げたプログラムデザインに変更。コンサルタントを交えて中長期的な組織戦略を話し合い、団体の価値訴求型の寄付キャンペーンを実施しました。その結果、プログラム参加者は2倍に増え、組織内にも共通言語がつくられました。
地域で連携する仲間「おせっかいさん」を増やす
認定特定非営利活動法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク 理事長 栗林 知絵子さん
2012年に設立し、子どもの貧困をテーマに、地域でつながって子どもを見守る遊び場や学び場づくり、子ども食堂などの居場所づくりをしてきましたが、それぞれの理事が関心のある現場を回している状態でした。そこで助成1年目は組織診断で課題を明らかにし、2年目はその解決に向けて、若いスタッフを中心に中長期ビジョンを策定。目標や課題を共有しました。さらに、活動に参画する「おせっかいさん」を増やす円卓会議を実施。行政や企業、地域組織と課題を共有し、連携する仲間を増やすことができました。事務局常任スタッフを配置し、事務局体制も強化しました。今年1月には認定NPOを取得することができ、今年度からは、小中学校でSDGs教育を行うことで地域の基盤を強化したいと考えています。
●質疑応答
組織基盤強化に取り組んだ、前半の3団体による発表の後、質疑応答の時間を設けました。「組織の強みを惜しみなくオープンにすることについて、内部での議論はなかったのか?」との質問に、PIECESの斎さんは、「自分たちの存在意義やコアバリューを考えた時に、50年、100年という時間軸で考えたら、他のNPOや企業セクターとも手を携えないと実現できないことがある。私たちの強みも伝えるから、あなたたちも教えてというように、マインドセットが変わっていきました」と回答しました。
HPをリニューアルし、納得感をもった寄付者を増やす
認定特定非営利活動法人 3keys 代表理事 森山 誉恵さん
2009年から、虐待等により、家族に頼ることが難しい子どもを支援しています。児童養護施設への学習支援など、世の中にない事業を展開しているため寄付者の理解を得にくく、組織内での情報共有も不十分で、どう伝えていくかが課題でした。助成1年目は組織診断を受け、寄付者や一般の方とのコミュニケーションを増やしましたが、30分や1時間の説明会では伝えきれず、2年目は事業の再整理とHPやロゴのリニューアルを行い、事業部門の専門的な内容を記事にしたWeb白書を発信。HPへの訪問数は2倍になり、納得感をもって寄付してくれる方が増えました。事業部門の情報が組織内にも浸透しやすくなりました。理解者・共感者を増やすヒントをいただき、今までで1番手応えを感じています。
団体外の人的資源を持続可能な組織運営に活かす
特定非営利活動法人 虹色ダイバーシティ 事務局長 有田 伸也さん
2013年より、LGBTに関する調査研究、社会教育やアドボカシー、居場所づくりを行ってきましたが、事業収益は講演と請負が90%を占めていました。そこで1年目は、寄付につながるオンラインイベントを実施。支援者へのフォローアップやミッションの改定、調査研究データと参加できるアクションを紹介したサイト「NIJI BRIDGE」の開設を行い、過去の顧客を整理したところ、1200もの人的資源の存在に気づかされました。2年目は1200人へのアンケートをもとに、HPと「NIJI BRIDGE」を改修。企業担当者向けの「NIJI BRIDGEランチタイムセミナー」を開催し、ファンドレイジングの手法も一部確立できました。2年を通して、ファンドレイジングと持続可能な団体運営に対する全スタッフの意識が向上しました。そして4月には、常設の居場所「プライドセンター大阪」がオープンします。
全職員が主体性を身につけ、新事業を1年早く立ち上げ
特定非営利活動法人 あきた結いネット 理事長 坂下 美渉さん
秋田県で、地域資源を活かした居場所をつくるために、よろず相談や住居確保、身元保証、ホームレス支援、障害福祉サービスなどを行っていますが、管理職が育たず、ビジネス視点がないことが課題でした。そこで、2023年に生活困窮者の就労支援事業を立ち上げるという目標を立て、助成1年目は組織診断で課題を明らかに。2年目はコンサルタントにビジネスの基本を教わりながら、全国の障害者施設でつくった商品のセレクトショップをオープン。法人収支や事業の進捗状況を全員で共有し、テレビやラジオにも出演しました。3年目は個人の価値観と団体のミッションをすり合わせ、HPをリニューアル。途中で私が理事長を辞めたいと騒いだことから、かえって職員の主体性が育ち、必要なところには投資して、効率よく仕事を進められる組織になり、新事業の物件も1年早く借りることができました。
●質疑応答
組織基盤強化に取り組んだ、後半の3団体による発表の後、質疑応答の時間を設けました。「外部からコンサルタントが入ってきて、葛藤や摩擦はなかったか?」との質問に、3keysの森山さんは、「1年目は私たちが見ている景色をコンサルタントと共有し、毎回3時間くらい議論しました。その間にも景色は変わり、子どもの虐待や貧困、自殺など、大人からは見えづらい世界で起きていることをどう伝えるか、コンサルタントの方が1番頭を悩ませていました。第三者がいたことで、この10年間なかなか伝えられなかったことをかなり伝えられたと思います」と回答しました。
●選考委員による講評
発表から見えた非営利組織改革のプロセス
放送大学 客員教授・名誉教授 千葉大学 名誉教授 宮本 みち子さん
今日ご発表の皆さんにとって、この助成期間は、組織の外の人間が中に入り、対立しながらも理解を深め、組織の現状を把握し、気づきの中で改革を進める貴重な時間だったのではないでしょうか。組織を改革していくには、目の前のことだけでなく、短期・中長期の計画を立てる時間軸を導入し、自分以外の仲間のプログラムにも関心をもって全体を俯瞰し、非営利組織だからこそ経営感覚をもつことが重要なのだと思います。非営利組織を改革し、衰退させることなく、次の高みへと到達するプロセスがわかった気がしました。
足元と高い視点、二つの視点から組織を見つめる
公益財団法人 あすのば 代表理事 小河 光治さん
皆さんの発表を聞いて、二つの視点を感じました。皆さんが自分たちの足元を見つめ、スタッフの方々としっかり向き合ってこられたことと、もう少し高い視点から第三者に団体を見てもらい、組織をどう進めていくか考えておられたことです。簡単に寄付が集まりにくい課題に向き合いながらも、そこから逃げずに取り組んでいることに共感を覚えました。大きな社会課題を解決するために、培ってきたノウハウを惜しみなく展開していってください。
分断の時代だからこそ、NPOが何をすべきか考える
認定特定非営利活動法人 抱樸 理事長 奥田 知志さん
私自身も、NPOを始めて34年目になります。何をするかは明確だけど、組織づくりが後回しになってしまうという皆さんの苦労は他人事ではありません。組織には現場も成り立ちの文化もあり、コンサルティングではなかなか一元化できない難しさもわかります。しかし、今は人が殺し合うような分断の時代です。だからこそ、人と人を結びつけることが使命の私たちNPOが何をすべきなのか、原点に戻る必要があるのではないかと思っています。
ミッションと実践とのジレンマは共通の課題
神奈川県立保健福祉大学 准教授 吉中 季子さん
大学教員をしながら、小さなNPOの理事をしています。皆さんのお話から、組織を動かす中で、団体の要となるミッションと現場の実践とのジレンマが常に課題になっていることが伝わってきました。団体の歴史を振り返ることで、自分たちの立ち位置への理解も深まったように思います。NPOのソーシャルワーカーのようなコンサルタントとも、いい関係が築けていました。こういうディスカッションの場が、もっとあってもいいのかもしれません。
●修了書の贈呈
ここで、「組織基盤強化コース」に2年間取り組んだ3keysと、「組織診断からはじめるコース」に3年間取り組んだあきた結いネットの皆さんに、パナソニックの福田部長より修了書を贈呈しました。
●参加団体からの感想
●フリー・ザ・チルドレン・ジャパン 代表理事 中島 早苗さん
子どもたち自身が、自分は声を聞かれるべき大切な存在なんだと感じられる社会をつくることが私たちの共通認識ですが、その手法のところで考え方が違っていて、実のある前向きな議論を経て、お互いに納得できたことが大変でもあり、成果でもあったと思います。
●アダージョちくさ 副理事長 富田 典弘さん
理事と現場の職員は少ない人数でやりくりし、目の前の業務で手いっぱいで、お互いを気遣うゆえに会話する機会もなく、意見を交わしてすり合わせを行う時間もない中で、外部の方がコンサルタントとして入り、つながれたことが一番ありがたかったと感じています。
●サステイナブル・サポート 代表理事 後藤 千絵さん
「対症療法」から「社会課題を根本から解決することを目指す」組織となるために、組織基盤強化に取り組みたいと考えて本事業に申請した時には、組織の側に成長や意識の変化を期待していましたが、本事業を通して1番気づきを得たのは代表である私自身でした。コンサルタントの方に、組織の状態はトップの鏡だと言われた言葉は印象的でした。なぜ組織が現状のようにあるのか、組織の状態を客観的に見つめ、謙虚に受け止め、トップ自らが変わることで組織も変わるのだと思います。
●京都自死・自殺相談センター 助成事業責任者 中川 結幾さん
皆さんの声を聞き、表情を見て体感できた今日のお話を団体に持ち帰って共有するのを楽しみにしています。私たちの場合はコンサルタントの受け入れに対し、意見の対立はなかったものの、具体的なアクションにつなげていくところが現段階ではまだはっきりしていかないところが課題一緒に取り組む工夫が必要だと感じています。
●NPOホットライン信州 事務局長 傳田 清さん
コンサルタントの方と本音を言いながら、整理整頓できていない家の断捨離をやったような感じでした。これまでは地域のためにと急いでつくった、3匹の子豚でいえばワラの家でしたが、これからは持続可能なサポートができるレンガの団体を目指したいと思います。
●PIECES 事務局長 斎 典道さん
組織基盤を強化して、自分たちが今どこにいるのか、コアメンバーの次のフェーズでの役割は何かが見えてきたからこそ生まれた、期待する役割との齟齬やシステムの変化もありました。うまくいかなさやネガティブなことも共有できる場があると、さらにいいと思います。
●豊島子どもWAKUWAKUネットワーク 理事長 栗林 知絵子さん
来年度以降は自分たちで計画を立て、基盤強化を実行しないといけません。コロナ禍の2年間、学ぶ権利を奪われた子どもたちにたくさんのお金を使いました。基盤強化とファンドレイジングに力を入れないと倒れてしまう危機感もあり、今日、皆さんに決意を聞いていただいたことを、さっそく実行に移します。
●3keys 代表理事 森山 誉恵さん
30人以上いるスタッフの多くが女性で、コロナ禍で何かあれば女性が家庭に駆り出される中、利用者への影響なく活動を維持したり、在宅ワークのセキュリティを強化したりするのが大変でした。今年度で修了しますが、このネットワークを大事にしていきたいと思っています。
●虹色ダイバーシティ 事務局長 有田 伸也さん
メンバーが少ないので、ミーティングはさくさく進みました。そんな中でも、長い目で見て事業承継は重要だと思い、代表だけに頼ってきた意思決定にいかにスタッフを巻き込み、携わらせていくかというところには苦労しました。この2年間で小さな半歩ぐらいは進めたと思います。
●あきた結いネット 理事長 坂下 美渉さん
憧れの団体の皆さんと助成をいただくプレッシャーが大きくて、理事長をやめると騒いだこともありました。それでも、私自身の弱いところを理事や職員にすべてさらけ出すことで、3年目には新たなステージに上がれました。皆さんもこれから、つらい場面が出てくると思うので、ぜひ、こういう場で悩みや困り事を吐き出してください。
●閉会挨拶
よい決断を共有できた組織は強く、発展する
特定非営利活動法人 市民社会創造ファンド 理事長 山岡 義典さん
今日は、共通の経験と苦労を背景にした皆さんが4時間半も同じテーマで話し合い、密度の濃いシンポジウムとなりました。全体を通して、決断の連鎖が基盤強化のプロセスになっている気がしました。リーダーだけがよい決断をした経験をもつのではなく、それをみんなで共有できた組織は強く、今後も発展するのではないかと思います。その決断のプロセスをリードする上で、コンサルタントが重要な役割を果たしていました。SDGsが目標とする2030年までに、このプログラムをどう展開すべきか、私たちも考えていきたいと思います。