EMC

テーマ:雷サージシリーズ

落雷による電子機器の故障を防ぐために


2017年8月23日


門真EMCサイトの石橋です。

今年の夏は、ゲリラ豪雨や突然の夕立が多く、落雷が多発しています。
先週末には、都心で2時間に1000発以上の落雷があり、昨日も愛知県で7000発以上の落雷が観測されました。

落雷

このような落雷によって、屋内外に設置された電子機器が故障するケースが後を絶ちません。この原因の多くは、直撃雷ではなく、誘導雷によるものです。

誘導雷とは、落雷時の電磁誘導により電力線等に誘導電流が発生し、周辺に影響を及ぼす現象です。この誘導雷は数km先で発生したものでも影響を受けると言われています。

特に日本は低圧配線の接地方式がTT接地であるため、例えば商品の筐体と保安器のアース線がそれぞれ別の箇所で接地されている(TT接地)と、アース線にサージ電流が流れた際に、それぞれの接地間に電位差が発生してしまいます。

屋外商品の接地イメージ

誘導雷による電子機器の故障は、回路内に電位差が発生することによる過電圧によるものです。そのため、雷サージ試験時にはこの電位差が発生する箇所を想定した試験を実施する必要があります。

雷の考え方については、以前にも記載しておりますので、是非参考にしてください。

プロダクト解析センターでは、今回のような雷による電子機器の故障についても、検証させていただきますので、是非お気軽にご相談ください。

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