——今回紹介(しょうかい)していただく「スマホで外でもドアホン」は、どのような製品(せいひん)ですか?
両親が昼間家をあけることが多く携帯(けいたい)電話(スマートフォン=スマホ)を持たない子どもがいるご家庭のために開発されました。
両親が共働きをしていて、スマホをまだ持っていない子どもがいて、家に固定電話がない、という一戸建てのご家庭は最近多くなっています。 そんなご家庭でもたとえば外出中のお母さんがスマホで子どもの顔を見ながら、お部屋の様子を確認(かくにん)しながら話ができれば、お母さんも、子どもも、安心だと思います。
この製品はいろんな人・場面に使いやすいUD(ユニバーサルデザイン)の中で、子育て中の人やいそがしい人をサポートするUDでもあり、SDGsの観点では※子どもの安全を守ることと、子どもの安全を確認でき不要な移動(いどう)をさけられることでCO2削減(さくげん)=温室効果(こうか)ガス排出(はいしゅつ)を削減すること、に対応(たいおう)する製品でもあります。
スマホで外でもドアホン VL-SWD505KS
2020年度キッズデザイン賞 子どもたちの安全・安心に貢献(こうけん)するデザイン部門 受賞(じゅしょう)
第20回インターホン・オブ・ザ・イヤー 単品部門 最優秀賞(さいゆうしゅうしょう) 受賞
——「スマホで外でもドアホン」にはUDが具体的にどのように活かされていますか?
◆業界初※カメラが、室内のモニター親機に付属(ふぞく)。より安全に子どもとコミュニケーションできます。
自宅(じたく)内の子どもがモニター親機を使い、登録した外出先のお母さんのスマホをよび出してビデオ通話ができますので、おたがいの顔を見ながら、お母さんはお部屋の様子を確認しながら話ができて、お母さんも子どもも安心です。
※戸建て国内ドアホンとして。2018年10月18日発売
カメラ搭載
◆スマホから、モニター親機から、ビデオメッセージを残すことができます。
仕事中でビデオ通話に出られないお母さんやお父さんのスマホにモニター親機からビデオメッセージを残したり、スマホからモニター親機にビデオメッセージを残したりできます。ちょくせつ同時に話せない場合でもコミュニケーションができ、心強いツールとなります。
◆オプションのみまもりリモコンを使用すると、子どもの帰宅(きたく)を自動でスマホに知らせてさらに安心。
みまもりリモコンがモニター親機の電波範囲(はんい)にあるかどうかで判別され、帰宅時に「自宅圏(けん)内」とスマホに表示(ひょうじ)します。
また、みまもりリモコンのボタンをおすことで登録されたスマホを簡単(かんたん)によび出し、ビデオ通話することができます。
◆来客がよび出しボタンをおしても、家にいる子どもがやり取りせずに外出先のお母さんがスマホでやり取りできます。
玄関(げんかん)子機のよび出しボタンをおすと、外出先のお母さんやお父さんのスマホにお知らせ。外出先からちょくせつやり取りできるので、るすばん中の子どもは在宅(ざいたく)を知られず安心です。
◆モニター親機間でビデオ通話ができ、家族の安心と楽しさが広がります。
たとえばおじいちゃん、おばあちゃんの世帯にモニター親機を設置(せっち)することで、モニター親機間でビデオ通話ができます。家族はなかなか会えないおじいちゃん、おばあちゃんの顔を見ながら、おじいちゃん、おばあちゃんは孫の顔を見ながらおしゃべり。いろんな人に役立つUDとして、子どもだけでなく高れい者のみまもりにもつながります。
——製品開発にあたり、最もこだわったところ、苦労したところは何ですか?
子どもが室内のモニター親機を操作する、ということで、操作の簡単さやわかりやすさに力を注ぎました。 また、子どもの身長を考慮(こうりょ)しながら、子どもがスマホをよび出して会話をする時の立ち位置からモニター親機の位置、カメラの位置を、じっさいに実験を重ねて確認し、決めていきました。
様々な身長の子どもたちに、モニター親機の画面を見ることができるか、
ボタンにふれることができるか、などの検証を行いました。
——「いろいろな人に使いやすい」デザイン・考え方であるUDの心配りをすることに関して、どのようにお考えでしょうか? また、子どもたちへのメッセージがあればお聞かせください。
できるだけシンプルなデザインにして「道具に徹(てっ)する」ことがUDにつながると考えています。たとえば玄能(げんのう・打つ部分にとがりのないカナヅチのこと)のように、シンプルな形でありながら、用途(ようと)によって長く持ったり短く持ったりして使い方を変えられる。そのようなものが理想だと思っています。
みなさんにお伝えしたいことは、モノを作る仕事でなくても、将来(しょうらい)どんな仕事についても、UDの考え方は大事だということです。お客さんや仕事をする相手のことを考えて、いろいろな工夫をしてみてください。