海外助成 2021年募集事業 応募状況・応募傾向

新興国・途上国内で貧困の解消、または貧困と関連のある問題の解消に向けて取り組むNGOの組織基盤強化を応援する「海外助成」では、新規助成への応募件数14件の中から6件、継続助成への応募件数10件の中から3件、助成総額1,398万円が助成対象事業として選ばれました。

2021年募集事業には、新規助成に14件、継続助成に10件と計24件ご応募いただきました。応募団体の地域分布は、関東が16団体と最も多く、東海2団体、近畿3団体、中国1団体、九州2団体でした。

法人種別は、認定特定非営利活動法人が最も多く12団体（50%）、次いで特定非営利活動法人が9団体（37.5%）でした。設立後年数は、「20年以上」が12団体で最も多く、「10～19年」が6団体、「5～9年」が5団体、4年未満が1団体あり、幅広い層の団体からの応募がありました。

財政規模では、「1,000万円未満」と「3,000万円以上,5,000万円未満」が各5件（各20.8%）、「5,000万円以上,1億円未満」「1億円以上」が各4件（各16.7%）、「1,000万円以上,2,000万円未満」「2,000万円以上,3,000万円未満」が各3件（各12.5%）でした。

常勤有給スタッフ数は、10団体（41.7%）は国内が1名であり、少人数規模の団体からの応募が多い傾向が続いています。一方、現地事務所の常勤有給スタッフ数は2～4人が5団体（20.8%）、5～9名と10名以上が各4団体（計33.4%）でした。

申請コースでは、「組織診断からはじめるコース」へは7団体（29.2%）、継続助成への応募が増えたことを受け「組織基盤強化コース」は17団体（70.8%）でした。

応募団体の活動地域は、「アジア」が20団体（62.5%）、「アフリカ」は9団体（28.1%）、「中東」3団体（9.4%）で、昨年度とほぼ同じ割合でした。

今回の応募傾向としては、コロナ禍での組織や活動の在り方の見直しや、見直しを実施してきた中での財務基盤強化、ファンドレイジング体制強化に関する取り組みを開始する内容が多く見受けられました。事業の企画内容は、新たな中期計画策定、理事・職員・ボランティアスタッフを含めたコミュニケーション強化、外部専門家との連携による組織作り、寄付・募金の獲得体制強化、職員のファンドレイジング能力強化など多様です。社会および組織内の環境変化に応じた組織基盤強化への取り組みの必要性が伺えました。