後援:文部科学省 国連広報センター 日本ユネスコ国内委員会 全国市町村教育委員会連合会 全国高等学校メディア教育研究協議会
キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)日本コンテスト2020の受賞作品を決定し、3月14日(日)にオンラインでコンテスト表彰式を開催しました。今年度は、日本全国から小学校・中学校・高等学校75校・120チームが参加し、厳正な審査の結果、SDGs賞など10作品の部門賞と、佳作21作品が選出され、さらにその中から、森村学園初等部「桜隠し」、福島県いわき市立平第三中学校「2030年エネルギーの旅」、福島県立いわき光洋高等学校「はなことば」の3作品が最優秀作品賞に決定しました。なお通例は、コンテストの結果を表彰式にて公表しておりますが、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大リスクが続いていることを鑑み、本年度も入賞校の皆様および関係者の健康面を考慮して、オンラインでの表彰式としてYouTubeライブ配信で開催いたしました。
小学生部門
最優秀作品賞【グランプリ】
プロフェッショナル賞
桜隠し
制 作: 神奈川県 森村学園初等部
グループ名:Team 2020
中学生部門
最優秀作品賞【グランプリ】
ベスト未来探究賞
パナソニック社員賞
2030年エネルギーの旅
制 作: 福島県 いわき市立平第三中学校
グループ名:キャリア教育推進委員会
高校生部門
最優秀作品賞【グランプリ】
ベストディレクション賞
はなことば
制 作: 福島県 福島県立いわき光洋高等学校
グループ名:放送委員会
心にとどく映像賞
みんなでまこう えがおのたね
制 作: 神奈川県 森村学園初等部
グループ名:3年菊組
地域課題 発掘賞
パナソニック社員賞
ぼくたち、わたしたちがうみだすプラゴミ
~身のまわりで起こっている問題~
制 作: 和歌山県 和歌山大学教育学部附属小学校
グループ名:5年B組
地元愛賞
消える!?チューリップ生産
制 作: 富山県 砺波市立庄西中学校
グループ名:庄西中学校放送部
ダイバーシティ賞
伝え、広げ
制 作: 三重県 高田中学校
グループ名:放送部ドキュメント班
ベスト取材賞
with
制 作:福島県 福島県立磐城高等学校
グループ名:磐城高校放送委員会
グローバル社会貢献賞
パナソニック社員賞
INAANZA
~チョコレートから世界を救う~
制 作: 三重県 高田高等学校
グループ名:放送部ドキュメント班
SDGs賞
私たちも、世界の一員なんだ。
制 作: 東京都 東京都立青峰学園
グループ名:中学部・高等部
2020年度 各部門の佳作作品の動画を公開しましたのでご覧ください。
制限の多いコロナ禍において120を超える応募が集まったと聞き、皆さんの前向きなチャレンジには感心しました。なかには予定していた活動ができなくなって、別の方向性を見つけ出して完成させたことがわかる作品もありました。それでも主張をしっかり伝えようとしていたことが、素晴らしい結果につながったと思っています。メッセージを伝えるための構想や工夫、撮影や編集の技術は年々あがっています。そんななかで、オリジナリティをうまく入れた作品や、技術的な側面に頼り切るのではなく、心の深いところに触れて感動を呼ぶような作品が多かったのが印象に残りました。
関西大学
総合情報学部 教授
黒上 晴夫 氏
新型コロナ感染症が日本や世界を襲って1年以上が経つ中、学校に行くことすら難しい毎日の中で、これだけの映像作品が作られ応募されたのは本当に嬉しい驚きでした!それぞれのテーマはSDGsのいずれかに自然と当てはまるものばかりで、みんなの真剣な声が集まったKWNという場が今まで以上に貴重だと感じられました。制作を支えた指導者の皆さまも本当におつかれさまでした。 今年特に感じたのは、作る学生達自身が実際に感じ、考え、行動するプロセスを映像にする事で強い説得力を持つ作品が多いことでした。ある作品の中の「答えのない問題に挑み続けます。」という言葉は深く胸に刺さりました。他にも不安の中でも笑顔が大切なこと、日々できることを見つける大事さ、どんな困難にも折れずに続ける勇気、自分たちの故郷を大切に思う気持ち等、審査という立場にいながら子供達に教えられる事が多い年でした。これは、映像で伝える技術を自分のものとして使いこなしてきている証拠でもあります。「映像」という言語で、自分たちの思いやメッセージを世界の子供や大人達と交わせる、そんな新しい時代の訪れを実感できた事は何よりの収穫です。共に力強く未来を築いていきましょう。
東京藝術大学
大学院 教授
伊藤 有壱 氏
ことしもレベルの高い作品が多く、悩みながら審査させていただきました。コロナ禍により打ち合わせをしたり、取材をしたり、編集をしたりする時間が例年よりも少なかったと思いますが、それを感じさせないくらい力強い作品ばかりでした。海の豊かさとプラスチックごみの問題、エネルギー問題、ジェンダー平等をめぐる問題、貧困をなくそうという問題などを若い人ならではの視点でわかりやすく伝えていただき、SDGsという言葉や概念が定着してきていることを実感しました。季節の変化をあらわす映像表現や「いま」と「過去」を分ける枠づけ、コロナ禍だからこそのリモートインタビューなど多くの工夫も見られました。私自身、朝のニュースを出す責任者のひとりとして毎日、たくさんの映像を見ています。映像には世の中を変えることができるだけの力があるとずっと信じています。ひごろから「どうして?」という疑問を大事にしてください。また、「聞いて聞いて!こんなおもしろいこと/こんなびっくりしたこと/こんなひどいことがあったの!」と伝えたいという気持ちを大切にしてください。新しいニュース、新しい映像作品を今後も期待しています。
NHK
報道局 おはよう日本部
チーフ・プロデューサー
飯田 香織 氏
休校や外出自粛など、いつもとはまったく違う生活を余儀なくされたなか、例年に負けない素晴らしい作品をつくりあげた子供たちのがんばりに、まず感動しました。印象的だったのは、多くの作品に明るい希望が感じられたことです。社会問題に意欲的に取り組む子供たちの笑顔、SDGsの課題を解決しようと一歩踏み出した勇気。映像から、先の見えない時代であっても、前を向いて行動していく気持ちを感じました。なんとも頼もしく思います。コロナ禍により多くの学びの機会が奪われました。でも、自分の頭で考えてチャレンジできる子にとっては、主体的な学びの大きなチャンスとなったのでしょう。参加者の皆さんは困難な中での映像制作を通じて、多くのことを学んだと思います。きっとこれからも新しいことに挑戦する力になったはずです。
プレジデント社
プレジデントファミリー編集部
編集長
中村 亮 氏
まず、はじめにコロナ禍で制約の多い中、作品を完成させた学生の皆様に敬意を表したいと思います。健気に学びながら懸命に表現しようとしている姿を思い浮かべると感動を覚えました。大変な時期に青春を迎えることになってしまいましたが、学生の皆様には今、感じていることを決して忘れないでほしいです。「やさしさ」を描くときも「悲しさ」を描くときも「怒り」を描くときも自分の中にあるもの以上は描けません。せめて、この経験が創作の糧になることを祈っています。
株式会社ハット
企画演出部 ディレクター
山口 香 氏
昨年は、直前に中止となった表彰式ですが、今年も残念ながら受賞者のみなさまにお会いすることができませんでした。振り返れば、長い休校、オンラインや楽しみな行事が中止となったり、おうちの人の生活や町の風景も変わってしまったり、大変な1年間でしたね。そんなことを思いながらみなさんの作品を見て、衝撃を受けました。コロナだからできないなどという言い訳を、だれ一人考えていない。意欲溢れる素晴らしい作品を見て、涙が止まりませんでした。先が見えない世の中となってしまいましたが、皆さんがいる限り大丈夫だなと思える様々な活動や課題に取り組み、見る人の心に迫る作品ばかりでした。映像作品には多くの人が関わっており、出演者やナレーターのように目立つわけではないけれど重要な役目がたくさんあります。入賞作品はどれも、そういう力も十分に発揮されたものが多かったと思います。多様な能力を結集させ、作品にまで昇華させる意欲をこのコロナ禍で引き出し続けた、先生方や保護者、地域の協力者のみなさまにも心から敬意を表します。今は会えないけれど世界中にいるKWNの仲間たちに思いを馳せながら仲間の受賞作品を見て頂き、これからもたくさんのことにチャレンジし続けてほしいです。
地域教育ジャーナリスト
教育コーディネーター
香月 よう子 氏
今回、初めて審査員として参加させて頂きました。これまでは、コンテスト結果を確認していただけでしたが、最終審査をやることになって、生徒 さんの考えや、工夫が詰まった、渾身の映像に点数を付けて順位を決めていくのはとても大変でしたが、直感を信じ、判断させていただきました。 どの作品も一人で作れるものではなく、メンバーが集まり、それぞれの役割をベースにアイディアを出し合って、右に左に揺れながら一つのものに 仕上げられたと思います。そのプロセスが重要であり、出来上がった時には取り組む前とは全く違う達成感を味わうことができ、大きく成長された と思います。今後も継続して、映像制作に取り組んで頂ければと願います。また、機器開発をしている立場として、カメラを通して、皆さんの作品 作りに貢献できたことは、とても喜ばしいことでした。ありがとうございました。
パナソニック(株)
コネクティッドソリューションズ社
メディアエンターテインメント事業部
プロフェッショナルAV総括
谷口 昌利 氏
◆応募規定
「今、つたえたいこと」テーマに
「SDGs」を意識して作品づくりに取り組みましょう!
5分以内
「小学生部門」「中学生部門」「高校生部門」
- 小学生、中学生、高校生を対象
- 学校内のクラブ、有志、クラス等のグループであること
- 指導できる先生または担当者がいること
- 学校長の承認を得ていること
- 活動報告書と作品の提出ができること
今年度の表彰式につきましては、3月14日(日)にYouTubeライブにて結果発表を予定しております。入賞校の皆さまにはクラウド型のビデオチャットでご参加いただきます。どなたでも視聴可能な表彰式ライブ番組として皆さまにお届けいたします。詳細につきましては、改めてご案内をさせていただきます。
番組を盛り上げてくれるスペシャルMC!
図師 英嗣(ずし ひでつぐ)さん
東京都出身
DJ・ナレーター・スポーツ実況などをはじめとして幅広く活動。
これまでの主な出演作はTBS『元気の源泉』『名作の風景』
NACK5『SUNDAY COUNT DOWN THE TOP 40』
FM長野『RIMIX SIGHT』など各種ナレーションで活躍。
平井 佳織(ひらい かおり)さん
神奈川県出身
女優・タレント・モデルなどをはじめとして幅広く活動。
主な出演作は TBS『関口宏の東京フレンドパークⅡ』
NHK『障がい者バラエティ バリバラ』
BS-TBS『今、自動車整備工場が変わる!』など
関西大学
総合情報学部
教授
黒上 晴夫 氏
メディアを活用した授業デザインやカリキュラム開発、「学び」に関するシステムや評価法などについて実践的な研究を行っている。2003年KWN日本の立ち上げ時より映像指導等に深く携わり支援をいただく。
東京藝術大学
大学院
教授
伊藤 有壱 氏
東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。日本アニメーション協会理事 東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻教授 大阪芸術大学キャラクター造形学科客員教授クレイアニメーター、CMディレクターとしても活躍。
NHK
報道局 おはよう日本部
チーフ・プロデューサー
飯田 香織 氏
2014年から2016年まで本コンテストの審査員を務められ、その後、2017年よりロサンゼルス支局長となる。帰国後も経済報道の最前線にて活躍。2019年より審査員再任となる。
プレジデント社
プレジデントファミリー編集部
編集長
中村 亮 氏
創刊以来「プレジデントファミリー」を担当。小学生、中学生を取り巻く世界をウォッチし続けているのがプレジデントファミリーの強み。
株式会社ハット
企画演出部
ディレクター
山口 香 氏
2001年にCM監督としてデビュー。カンヌライオンズ FILM部門ブロンズ、フジサンケイ広告大賞 メディアミックス部門グランプリ。CMだけでなく、キャンペーン映像やド キュメンタリー映像も手掛けている。
地域教育ジャーナリスト
教育コーディネーター
香月 よう子 氏
番組パーソナリティや省庁主催のシンポジウムのコーディネーター、話し方などの講演を行う。また東京都生涯学習審議委員、中野区次世代育成審議会委員などもつとめ、学校地域連携の仕組みを作られている。
パナソニック(株)
コネクティッドソリューションズ社
メディアエンターテインメント事業部
プロフェッショナルAV総括
谷口 昌利 氏
入社して十数年、プロ用カメラ、VTRの方式開発、設計に携わる。その後業務用プロジェクター設計、事業推進を行い、ビジュアルシステム事業責任者を経て、2020年よりプロフェッショナルAV事業責任者を務める。
パナソニック(株)
ブランド戦略本部
CSR・社会文化部
部長
福田 里香 氏
入社以降、人事・労政部門にて、パナソニックグループの賃金体系など人事処遇制度の企画・運営に携わる。2010年からは、東京の渉外部門で人事・総務業務を担当。2014年5月よりCSR・社会文化部 部長を務める。