開発上流からEMC設計を支援いたします
長年の商品設計・市場対応の経験を活かし、開発段階でのEMC設計から、市場対応(EMC対策)まで、あらゆるステージで皆さまの商品開発をサポートいたします。 プロダクト解析センターでは、専任のEMC設計技術者を有しており、回路シミュレーションや、EMCのデザインレビューを通じ、開発上流からのEMC設計を支援いたします。 また、徹底した情報セキュリティ管理により、情報漏えいの発生を防止しております。また、お客様のご要望に応じまして、秘密保持契約(NDA)を締結の上、ご対応させていただきます。
サービスラインナップ
電磁界シミュレーション
近年、IoTやセンサ・ネットワークが急速に発展し、電子機器のEMC設計はますます複雑化しています。加えて、EMCの要求は高まるばかりです。プロダクト解析センターでは、設計上流段階でのEMC設計完成度を向上させるべく、電磁界シミュレーションを活用したEMI/EMC予測を行っております。ノイズ源である半導体デバイスのEMCマクロモデルを作成することで、精度よくEMC結果を推定することが可能です。
もちろん、これまでのように不具合時の要因解析にもご活用いただけます。
電磁界シミュレーションツールとしては、ANSYS様に加え、2020年4月より新たにインドSimYog社のCompliance Scopeを導入し、解析でネックとなる前処理の簡略化も可能になっています。
BCIシミュレーションによる誤動作判定事例
従来のイミュニティ・シミュレーションでは基板の伝達特性を解析し、ICの端子への到達電圧などの指標を用いて誤動作リスクを抽出することが主目的でした。しかし、この解析手法ではICの誤動作特性が不明のため、抽出された端子電圧の中で最も高い周波数に注力して対策案を検討しなければならず、本来ICの誤動作耐性が高い箇所でも端子電圧を抑制するための手段を検討しなければならない状況でした。そこで、弊社で培ってきた半導体単体のEMC評価(DPI試験)と組み合わせることでイミュニティ試験のシミュレーションにおいて、Pass/Fail判定を可能としました。
黒色がBCIシミュレーションにより算出したIC端子への到達電力、赤色がDPI試験より求めた誤動作閾値(IB)です。BCIシミュレーションの結果より、誤動作リスクのあるポイントとして350MHz付近及び380MHz~400MHzが抽出されました。そして、これらの周波数は、実試験においても誤動作していることを確認することができました。
BCIシミュレーション結果と実測との比較
EMI抑制設計支援ツール:DEMITASNX
DEMITASNX(NEC)は、日本電気株式会社が開発したEMI抑制設計支援ツールです。プリント基板から発生する放射ノイズを抑えるための改善点のアドバイス(ルールチェック)をはじめ、プレーン共振解析、PI解析、ESD耐性チェックなど、効率的なEMC設計をサポートします。
プロダクト解析センターでは、篠山EMCサイトにDEMITASNXを導入しております。オープンサイト、ならびに電波暗室をご利用の方には無償にてご利用いただけますので、ぜひお気軽にご利用ください。
DEMITASNXはNECソリューションイノベータ株式会社の登録商標です
EMIの原因となる部品配置や配線、プレーン部分を抽出し、その対策案を示します。チェック結果は、エラー内容と改善策をまとめて分かりやすくレポート形式で出力できるため、レイアウト設計へのフィードバックが容易です。
【チェック項目】
1. 配線長チェック 2. ヴィア数チェック 3. GV プレーンまたぎチェック 4. リターンパス不連続チェック 5. 基板端チェック
6. 放射電界チェック 7. SGパターン有無チェック 8. SGパターンヴィア間隔チェック 9. プレーン外周チェック 10. フィルタチェック
11. デカップリングキャパシタチェック 12. 差動信号チェック 13. クロストークチェック
14. デジアナ干渉チェック 15. LSIグランド分離チェック
プレーン共振解析は、電源-GNDプレーン間の平行平板共振を解析するものです。プレーン共振が発生した場合には、大幅に放射ノイズが増加するため、確実な抑制が必要です。
また、プロダクト解析センターでは、近傍電磁界測定装置を保有しており、実測定によりプレーン共振の発生状態を確認することができます。DEMITASNXの解析結果と併せて設計検討を行うことで、プレーン共振の効果的な抑制が可能です。