材料物性測定(応力ひずみ曲線、ポアソン比など)
CAE(数値解析シミュレーション)のための材料物性を入手できずに困ったことはありませんか?
また、シミュレーションと実測値が合わずにお困りではありませんか?要因の一つに、実際の現象にあった適切な材料物性を適用していないことが考えられます。
プロダクト解析センターでは、構造解析シミュレーション用の物性測定(応力ひずみ曲線、弾性率、ポアソン比、引張強度、摩擦係数など)ができます。恒温槽付きの万能試験機を保有しておりますので、高温や低温下の引張試験による物性測定も可能です。引張試験を行うことで応力ひずみ曲線の測定や、ポアソン比の測定が可能となります。
また、測定以外の物性評価として、プロダクト解析センターでは構造解析シミュレーション用の材料物性データベースも保有しておりますので、試験が困難な場合、データベースから該当物性が含まれているか調査することも可能です。
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樹脂材料の寿命予測
樹脂材料やゴム材料は熱や紫外線や繰り返し荷重などの影響により強度が徐々に低下します。恒温恒湿槽を用いた劣化加速試験を行い、加速試験後の引張強度試験を行うことで、経年劣化後の強度低下やアレニウス法による寿命予測を行うことが可能です。
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構造解析シミュレーション結果の検証
構造解析シミュレーション結果の検証として変位やひずみ(応力)を測定を行うことがあります。プロダクト解析センターではひずみゲージを装着した実製品を万能試験機に設置し、荷重を負荷させた際のひずみ(応力)測定も可能です。
また、ひずみ分布や変形量を測定したい場合、プロダクト解析センターで保有しているデジタル画像相関(DIC)法が有効です。DICはひずみゲージが苦手な熱応力を測定することも可能です。恒温槽内に試験片や製品を設置し、恒温槽の外からカメラで画像を撮影し、画像処理でひずみや変形を算出いたします。非接触で測定するため、ひずみゲージのような線膨張差の影響がなく、熱応力を測定することが可能となります。
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関連技術:構造解析、強度解析 (シミュレーション)
事例 応力ひずみ曲線の測定、ポアソン比の測定
構造解析シミュレーションにおいて、材料物性として弾性率だけを定義した線形解析ではシミュレーションで算出した応力が高くなることがあります。実際に破断するかどうかを判断したい場合や塑性変形を考慮した解析などでは線形材料の定義だけでは不十分となってしまします。そのような場合、応力ひずみ曲線を材料物性として与えることが必要となります。
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応力ひずみ曲線を測定するためにはひずみゲージを用いた引張試験を行うことが一般的です。しかしながら、ひずみゲージでは数十%を超えるような大きなひずみ領域を測定するのが困難です。
そのような場合、ビデオ式伸び計を用いれば大ひずみ領域の応力ひずみ曲線を測定することが可能です。ビデオ式伸び計はダンベル試験片にシール式のマークを貼り付け、画像処理で伸び量を自動で測定する機器です。非接触でひずみを測定するため、大ひずみ領域も測定することが可能となります。また、フィルムなどの薄膜の場合、ひずみゲージを接着するとひずみゲージの剛性の影響を受けるため、正確に測定することが困難になります。そのような場合でも、ビデオ式伸び計を使用すれば非接触で測定できるので、より正確に計測することが可能となります。
精度よく弾性率やポアソン比を測定したい場合はひずみゲージ、大ひずみ領域の応力ひずみ曲線やポアソン比を測定したい場合は、ビデオ式伸び計と使いわけることも可能です。
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また、外部から試験片を確認可能な窓付きの恒温槽も保有しておりますので、ビデオ式伸び計を用いて、温度環境下における応力ひずみ曲線も取得することが可能です。
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恒温槽とビデオ式伸び計を用いた引張試験