半導体EMC用標準プリント基板設計事例
事例1 対象デバイス:画像処理、音声処理用デバイス
画像処理デバイスなどでは、DDR3などの高速メモリを利用する場合があります。しかし、TEM cell評価では評価デバイスのみのノイズを測定するため、評価デバイス以外の部品を裏面に配置する必要があります。このため、リファレンス基板のパターンを利用できません。
リファレンスパターンが適用できない場合も、伝送線路シミュレーション技術を用いてプリント基板設計を行います。
事例2 対象デバイス:磁気センサ
磁気センサは外部から磁界を印加することで動作します。しかし、TEMセルのエミッション評価では デバイス側を計測器に配置するため、部品面から磁界を印加し正しい動作を実現する必要がありました。 そこで、磁界発生用コイルの巻き数や材質等を考慮した治具設計を行い、交番磁界発生環境を構築いたしました。
LSIの動作に必要な治具も、弊社にて検討いたしますので、お気軽にご相談ください。
事例3 対象デバイス:気圧センサ、温度センサなどの環境センサ
LSIの誤動作確認用の観測信号にノイズを印加する場合、ノイズの影響により誤動作判定が出来ないことがあります。そこで、観測信号とDPI評価用の印加ノイズを切り分ける”ローパスフィルタ”を設計しました。
ローパスフィルタによりLSI出力からDPI印加ノイズを除去し、観測したい信号のみを取り出す。
DPI評価信号と観測信号の周波数が重なっていない場合、適切なフィルタ設計により切り分けを行います。
事例4 ASICなどの多機能デバイス
ASICなどの多機能デバイスでは、制御基板が必要となることが多く、制御基板から発生するノイズ(スイッチングノイズ、クロックノイズなど)が評価デバイス単体のノイズ測定に影響を与え、デバイス単体のノイズが測定出来ない場合があります。
制御基板のスイッチングノイズを低減させることで、デバイスから発生している低域のノイズを測定する ことが出来ました。
低ノイズの制御基板の回路検討、及び、既存基板へのノイズ対策を含めて検討いたします。