EMC認証の流れ
製品が販売される国や地域によって要求されるEMC規格や、認証の手順が異なります。 以下に代表的な国・地域のEMC認証の流れを示します。
CEマーキング (欧州)
CEマーキングは欧州域内で販売される全ての製品に要求されます。
各々の製品に対し、適用されるEU指令(EMC指令以外を含む)ついて、製造者の自己責任において適合性評価を行い、技術文書、および適合宣言書を作成する必要があります(これらのドキュメントは商品発売後10年間、欧州域内に保管する必要があります)。その上で、要求事項を満たす製品にCEマーキングの貼付を行います。
上記の手続きを経て、欧州連合(EU)、および欧州自由貿易連合(EFTA)内での流通販売が可能となります。
プロダクト解析センターでは、EMC指令に関する適合性評価に加え、ご希望により技術文書や適合宣言書作成のご相談も承っております。また、EMC指令以外のEU指令が要求される製品につきましても、第三者認証期間との連携により、速やかな適合性評価を実現しています。
なお、EMC指令については、新指令(2014/30/EU)が2014年4月18日に施行されました。旧指令(2004/108/EC)は2016年4月20日に廃止され、新指令に移行されます。
VCCI(日本)
一般財団法人VCCI協会の会員(VCCI会員)が、自社の情報処理装置(ITE)に対して適用する自主規制措置です。
VCCI会員は日本国内で販売する製品に対し、VCCIに登録された測定設備を用いて技術基準に従って適合確認試験を行います。その上でITEのクラスを区分し、VCCIに対して適合確認届出を行った後、製品に所定の表示を行います。
プロダクト解析センターの測定設備はVCCIに登録されており、適合確認届出に必要な製品適合確認試験が可能です。
FCC(アメリカ)
アメリカの連邦通信委員会(FCC)が発行する、無線周波を発生、または利用する機器に対して適用される規則です。それらの製品をアメリカ国内で販売する場合、FCC規則に従った認可を受けなければなりません。
FCC認可には、(1)供給者適合宣言(Supplier‘s Declaration of Conformity(SDoC))、(2)認証(Certification)の2つの方法があります。
プロダクト解析センターは、JABによる試験所認定に加えて日本政府経由でのFCCへの通知を行っているため、(1)供給者適合宣言について、FCCが認める試験レポートの発行が可能です。
電気用品安全法 基準適合確認
電気用品安全法は、電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的としています。(電気用品安全法 第1条より)
電気用品は「特定電気用品」と「特定電気用品以外の電気用品」の2種類に分類され、電気用品の製造、輸入又は販売の事業を行う者は、
- 事業届出
- 基準適合確認
- 適合性検査(特定電気用品のみ)
- 自主検査
- 表示(PSEマーク)
の義務が課せられます。
篠山EMCサイトではこれらのうち「基準適合確認」に関し、電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈 別表第十、第十二の「雑音の強さ」の試験環境を整えており、
・特定電気用品 |
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基準適合確認の事前評価試験(※最終的に登録検査機関による適合性検査が必要です) |
・特定電気用品以外の電気用品 |
: |
基準適合確認の試験 |
について依頼試験のご対応が可能です。
<依頼試験実績>
直流電源装置、電気がま、電気魚焼き器、電磁誘導加熱式調理器、電気冷蔵庫、電気食器洗機、サーキュレーター、電気掃除機、電気バリカン、電気歯ブラシ、電気冷房機、電気洗濯機、空気清浄機、電気湯のし器、電気アイロン
電気用品安全法の届出・手続きの流れは、経済産業省の「製造・輸入事業者ガイド」をご参照ください。