腐食試験(ガス腐食試験・複合サイクル腐食試験)

大気汚染(腐食性ガス)やゴムやダンボールなどからのアウトガスを想定したガス腐食試験や海塩粒子の影響を相関よく再現する塩水噴霧試験、 複合サイクル腐食試験を行うことで、金属腐食トラブルの未然防止を支援します。 グローバルには、石炭燃焼時やディーゼルからのSO2ガス、NO2ガスの発生や下水道未発達による腐敗物からのH2Sガスによる接点不良や海岸沿いでの塩害など様々なトラブルが発生しています。

ガス腐食試験

ガス腐食試験では、電子部品、めっき製品等の材料や接点での腐食性ガス環境における耐久性を評価します。パナソニック プロダクト解析センターでは、3種類の腐食性ガス(SO2、H2S、NO2)雰囲気での試験が可能です。SO2は、石炭燃焼の際に、H2Sは温泉環境や腐敗物から発生することもあります。
また、ダンボールなどのアウトガスにH2S が含まれてることもあります。
NO2は排気ガスに含まれていることがあり、腐食反応の触媒的な働きをすることがあります。
腐食による接点不良のトラブルや、銀や銅をはじめとする金属材料の変色が起こらないことを確認する必要があります。

ガス腐食試験機
ガス腐食試験機

何が出来るのか

大気中、排気ガス、温泉地等にあるガスの影響で金属が腐食

  1. 単一ガスや混合ガスでの評価
  2. 高温多湿下でガス腐食試験
  3. 接点材料の耐腐食性評価、選定

主な仕様

温度:25~80℃
湿度: 50~80%RH
ガス種:SO2,H2S,NO2
槽内サイズ:W410×H250×D380mm
特徴:高温多湿試験や
   プログラム運転 可能

実施できる信頼性試験項目

硫化水素ガス試験(H2Sガス試験)、亜硫酸ガス試験(SO2ガス試験)、
NO2試験(NOx、窒素酸化物)、混合ガス試験、単一ガス試験

■関連規格

JIS C60068-2-42

接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法

JIS C60068-2-43

接点及び接続部の硫化水素試験方法

複合サイクル腐食試験(CCT)

複合サイクル腐食試験(CCT: Cyclic Corrosion Test)は、 試験槽内で塩水噴霧、乾燥、湿潤などの腐食サイクルを自由に組み合わせることで、金属材料や塗装、メッキ品の耐食性を評価します。腐食サイクルの組み合わせにより、使用環境との相関に優れた耐食性試験が可能です。

複合サイクル腐食試験機
複合サイクル腐食試験機

何が出来るのか

塩水噴霧試験に比べて、市場との相関に優れた耐食性評価(腐食試験)が可能

  1. 金属材料の耐食性評価
  2. 塗装、メッキ品の耐食性評価

主な仕様

温度:35~60℃、
噴霧・乾燥・湿潤のサイクル
内寸:W900×H250×D700mm

実施できる信頼性試験項目

複合サイクル腐食試験、塩水噴霧サイクル試験、塩水噴霧試験

塩水噴霧試験(SST)

塩水噴霧試験(SST: Salt Spray Test)は、金属材料や塗装、メッキ品の耐食性を評価します。塩水噴霧試験機は、従来から多くの業界で採用されています。
設備は、複合サイクル腐食試験と同じ設備を使用します。

■関連規格

JIS C60068-2-52

塩水噴霧サイクル試験方法

JIS C60068-2-11

塩水噴霧試験方法

設備紹介

試験機

主な仕様

腐食ガス試験機

ガス腐食試験機(ファクトケイ製)


温度:+25~+80℃  (高温可)
湿度:50~80%RH
槽内サイズ:W410×H250×D380mm
濃度: 500ppb~50ppm
対応ガス:H2S、SO2、NO2


※プログラム運転可
※3種類までの混合ガス試験が可

複合サイクル腐食試験機
複合サイクル腐食試験機

複合サイクル腐食試験機(スガ試験機製)


槽内サイズ:
W900×H250×D700mm
W1190×H300×D900mm


サイクル運転(噴霧、湿潤、乾燥)が可能
連続噴霧、間欠噴霧の試験にも対応