カールフィッシャー法水分量測定(電量滴定法)

カールフィッシャー法(電量滴定法)による水分量測定の受託分析サービスについてご紹介します。
各種材料に含まれる水分量の測定が可能ですので、是非ご利用下さい。

カールフィッシャー法の概要

ヨウ素と水の滴定反応を利用した測定法で、水のみを高感度に定量できます。気化装置を併用することで、固体試料の測定も可能です。

用途

含有水分の定量分析

特徴

選択的に水のみの測定が可能

測定可能形態

液体、固体

分析下限

100 μg (水の絶対量)

試料サイズ

気化装置使用時:φ17mm、長さ4cm以下

試料加熱温度

50~300℃(気化法の場合)

必要試料量

10 g程度(10 mL程度)

備考

下記の妨害物質を含む試料は事前にご相談ください
  ・ケトン類、アルデヒド類、低級カルボン酸、アミン類
注意点として、下記の妨害物質を含む試料には適用できません
  ・遊離アルカリ、酸化性物質、還元性物質、メルカプタンなど、ヨウ素と反応する物質
  ・二酸化硫黄またはメタノールと反応して水を生成する物質

液体試料 (直接法)をシリンジで液体試料を導入と固体試料 (気化法)試料ボートに固体試料を入れて気化室へ導入

カールフィッシャー法による水分量測定例

■ナイロンの水分量データ(気化法)

横軸が時間、縦軸が水分量を示します。縦軸の左(赤線:ユニット水分量)は、1秒間に発生した水分量を示し、縦軸の右(緑線:積算水分量)は、ユニット水分量の積算を示します。

ユニット水分量

■その他の適用例

  • 樹脂ペレット中の水分量
  • オイル中の水分量
  • 有機溶剤中の水分量
  • 毛髪中の保水率(うるおい評価)

カールフィッシャー法の原理

電量滴定法では、まず、電解液中に含まれるヨウ化物イオンを電解させることでヨウ素を発生させます(1)。発生したヨウ素は、塩基とアルコールの存在下で、水と二酸化硫黄と反応(カール・フィッシャー反応(2))して消費されます。そのため、ヨウ素の発生に要した電気量から水分量を求めることができます。

電解液中に含まれるヨウ化物イオンを電解させることでヨウ素を発生させます(1)。発生したヨウ素は、塩基とアルコールの存在下で、水と二酸化硫黄と反応(カール・フィッシャー反応(2))して消費した図